
【定年後】夫在宅ストレス症候群のチェックリスト15項目!対策5選と夫源病との違いも解説

「夫が定年になってから体調不良の日が増えた」「自分が外出しようとすると夫が不機嫌になる」といった悩みを抱えているシニア女性は多いのではないでしょうか。これまでは外で働いていた夫と一緒に過ごす時間が増えると、ストレスが溜まって不調を感じる方も多くいます。
ストレスによる心身の不調を放置すると、大きな疾病につながるリスクがあるため注意してください。そこでこの記事では、夫の定年後に不調を感じるようになったシニアの女性に向け、以下の内容について解説します。
- 夫の在宅時に感じる不調の原因
- 精神・身体別の不調のチェックリスト
- 発症リスクが高い夫婦の特徴
- 夫婦関係のストレスの対策方法
毎日のストレスを軽減し、心身ともに健康を維持するヒントを紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
夫在宅ストレス症候群とは?夫源病との違いも解説

夫が家にいる際に妻が感じる心身の不調は、ストレスが原因とされており「夫在宅ストレス症候群」と呼ばれています。病気としては登録されていないものの、日常生活に支障をきたすリスクのある症候群です。
ここでは、夫在宅ストレス症候群が知られるようになった経緯と、よく似た言葉である「夫源病」との違いを解説します。
1. 定年退職した夫が家にいることで起こる心身の不調
夫在宅ストレス症候群は、心療内科医の黒川順夫氏が1991年1月、日本心身医学会の地方会で「主人在宅ストレス症候群」と名付けて発表した病態です。黒川氏が診察していた年配の女性のうち、高血圧や胃潰瘍、うつ状態などを患う方の多くは、夫が定年退職してずっと家にいるようになってから発症していたといいます。
年齢に関係なく発症しますが、夫の定年退職をきっかけとして不調を感じ始める方が多くいます。ライフスタイルの変化だけでなく、更年期に入って女性ホルモンの分泌量が減り、ストレスへの耐性が弱まることも発症の一因です。
夫在宅ストレス症候群による不調が悪化すると、以下のような疾病を引き起こす可能性があります。
- 高血圧
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 喘息
うつ病やメニエール病など別の病気として診断されていても、夫婦関係の悩みが原因で引き起こされた症状であれば、夫在宅ストレス症候群を併発しているかもしれません。
2. 夫源病との違い
夫在宅ストレス症候群とよく似た言葉に「夫源病(ふげんびょう)」があります。夫源病は医師の石蔵文信氏が考えた呼び名で、夫の言動や存在そのものがストレスとなり、妻の心身に不調が出る状態を指します。
2つの違いは、ストレスのきっかけをどこに置いているかです。夫在宅ストレス症候群は夫の定年退職後に始まる生活に着目した呼び名ですが、夫源病は夫が家にいる時間に限らず、年齢に関係なく起こるとされています。違いを整理すると、以下のとおりです。
| 項目 | 夫在宅ストレス症候群 | 夫源病 |
|---|---|---|
| 名付けた医師 | 黒川順夫氏(1991年に発表) | 石蔵文信氏 |
| ストレスのきっかけ | 定年退職などで夫が一日中家にいる生活 | 夫の言動や存在そのもの |
| 起こりやすい時期 | 夫の定年退職後 | 年齢に関係なく、特に中高年 |
どちらも医学的な病名ではなく、頭痛や不眠、動悸など心身に出る症状にも重なる部分が多くあります。夫が出張などで家を空けているときに症状が出ない場合は、夫の存在がストレスの原因になっている疑いが強いとされています。
参照元:時事メディカル「妻の心身に不調来す~夫が原因の“夫源病”(眼科いしくらクリニック 石蔵文信医師)~」
【精神・身体別】夫在宅ストレス症候群の症状チェックリスト

夫在宅ストレス症候群の女性は心身に不調を感じやすく、日常生活に支障をきたす恐れがあります。シニアの女性が健康的に過ごすには、まずは心身のサインに目を向け、夫へのストレスを過度に溜めていないか確認が必要です。
ここでは夫在宅ストレス症候群の具体的な症状について、精神的・身体的な不調に分けたチェックリストを紹介します。当てはまる項目にチェックを入れてみましょう。
- □ 夫の在宅時はなぜかイライラしてしまう
- □ 夫の帰宅時間が近づくにつれ憂鬱になる
- □ 夫と一緒にいても孤独を感じる
- □ 夫の目が気になって家事や趣味に集中できない
- □ あらゆる物事へ不安を感じてしまい、心配事が絶えない
- □ 情緒が不安定で理由もなく涙が出る
- □ 頭痛が長引く
- □ 血圧が高め
- □ 動悸や息切れを起こしやすい
- □ 寝つきが悪く、眠りが浅い
- □ めまいや耳鳴りが増えた
- □ 食欲が落ちた
- □ 吐き気がする
- □ 下痢や便秘
- □ 風邪をひきやすい
精神・身体のどちらでも、当てはまる項目が多い場合は夫在宅ストレス症候群の可能性があります。それぞれの不調について、詳しく見ていきましょう。
1. 精神的な不調
夫在宅ストレス症候群になると、精神的な不調を感じやすくなります。夫の在宅時のイライラや、帰宅時間が近づくにつれて憂鬱になるといった気持ちの変化は、夫が家にいる時間と重なって表れるのが特徴です。
名付け親の黒川氏は、発症の背景の一つに、夫が妻に与える束縛感を挙げています。夫の目が気になって家事や趣味に集中できない状態は、この束縛感を日々受けている表れといえます。
また日本人の平均寿命は男性が81.09年、女性は87.13年であり、定年後16年ほどを一緒に過ごします。定年後に夫婦で生活する期間は長いため、精神的な不調を感じる方は早い段階でのストレス対策の実施がおすすめです。
ストレスを軽減して精神的な不調を改善し、老後の生活を充実させましょう。
2. 身体的な不調
定年後に感じる身体的な不調は、夫在宅ストレス症候群によって引き起こされているかもしれません。頭痛やめまい、耳鳴り、動悸・息切れ、血圧の上昇、不眠などは、夫源病を名付けた石蔵医師も代表的な症状として挙げています。
内科などを受診すれば、更年期障害として診断され薬を処方されるケースが多くあります。しかし夫在宅ストレス症候群による不調の場合、原因となる夫婦関係の負担を解消しなければ、症状の改善は困難です。
身体的な不調が悪化すると日常生活に支障をきたすため、夫在宅ストレス症候群の対策に取り組みましょう。
参照元:時事メディカル「妻の心身に不調来す~夫が原因の“夫源病”(眼科いしくらクリニック 石蔵文信医師)~」
夫在宅ストレス症候群につながりやすい夫と妻の特徴をチェック

心身の不調を感じている方は、夫在宅ストレス症候群の発症リスクの高さをセルフチェックしてみましょう。
ここでは夫在宅ストレス症候群になりやすい夫婦の特徴を、夫側と妻側に分けて紹介します。夫婦ともに該当する項目が多ければ、夫在宅ストレス症候群になりやすいため注意してください。
1. ストレスの原因になりやすい夫の特徴
普段の夫の言動や態度を思い返し、ストレスを受けやすい環境にあるかチェックしましょう。夫在宅ストレス症候群の原因になりやすい夫の特徴は、以下のとおりです。
- 上から目線の発言が多い
- 自分が悪いときでも謝らない
- 妻に感謝やねぎらいの言葉をかけない
- 外面がよく、謙遜のつもりで他人の前で妻を卑下する
- 家事ができず、家庭のことに非協力的
- 妻の家事に対して指図する
- 趣味や友達が少ない
- 妻が出かけようとすると不機嫌になる
- 妻の外出にいつも同行しようとする
亭主関白でプライドが高かったり過干渉であったりする男性は、妻を精神的に追い詰めやすい傾向があります。当てはまる項目が多い男性の妻はストレスが溜まりやすくなるため、普段の生活で適度にリフレッシュするよう心がけましょう。
2. ストレスを溜めやすい妻の特徴
夫からのストレスを溜め込みやすい女性は、老後の夫婦生活で心身の不調を感じる場合が多いため注意してください。夫在宅ストレス症候群を発症しやすい妻の特徴は、以下のとおりです。
- 几帳面で完璧主義である
- 人を頼るのが苦手で、自分だけで問題を解決しようとする
- 小さなことで悩みやすい性格である
- 夫へ反論できず、自分の意見を伝えられない
- 夫の気分を害さないよう気を遣っている
- 夫の顔色をうかがい、先回りして家事をしている
- 友達が少なく、夫の愚痴を言える相手がいない
- ストレスを解消できるような趣味がない
真面目で几帳面な女性や自分の意見を伝えることに抵抗がある方は、夫へのストレスを溜め込みやすい傾向があります。当てはまる項目が多い女性は、夫在宅ストレス症候群への対策を実施しましょう。
家の中で過ごすことが多い方は、友達や新しい趣味を見つけて外出し、ストレスを発散することがおすすめです。
友達が少ない方のストレス解消方法については、関連記事の「【解決策】定年後に友達がいない人が取るべき行動10選!不安を感じる必要がない理由も解説」で詳しく解説しています。夫と一緒にいても孤独を感じる女性は、ぜひご覧ください。
定年後の夫在宅ストレス症候群の対策方法5選

夫婦関係や性格的な特徴から、夫在宅ストレス症候群になりやすいことに不安を感じる方は多いのではないでしょうか。
ここでは、夫在宅ストレス症候群の5つの対策方法について解説します。夫在宅ストレス症候群のリスクを抑えるために、今からできる対策を実践しましょう。5つの対策方法をまとめると、以下のとおりです。
| 対策方法 | 内容 | 具体的な方法の例 |
|---|---|---|
| 自分の時間を持つ | 夫と離れて過ごす時間を意識して作る | 1人で外出する、寝室を分ける、趣味や友達との時間を持つ |
| 夫とのコミュニケーションを見直す | 会話の中で自分の意見を伝える習慣をつける | あいさつや会話の時間を作る、「名前+さん」で呼び合う、小さな頼み事をする |
| 生活習慣を改善する | 健康状態を整えてストレスへの耐性を保つ | 規則正しい生活リズム、バランスの取れた食事、適度な運動、質のよい睡眠 |
| プチ別居する | 1日〜1週間ほど家を離れて夫と別々に過ごす | 旅行に行く、短時間の外出から少しずつ日数を延ばす |
| 専門家に相談する | 不調が深刻なときは医療機関やカウンセリングを利用する | 心療内科や精神科を受診する、かかりつけ医に紹介してもらう |
それぞれの対策方法について、詳しく見ていきましょう。
1. 自分の時間を持つ
長い時間夫と一緒に過ごしていると、相手に不満を抱きやすく、ストレスを感じやすくなるので注意しましょう。ストレスを溜め込まないためには、意識的に自分の時間を作り、家庭内での気疲れを解消する機会を持つことが有効です。
シニアの女性が自分の時間を持つには、以下のような方法があります。
- 1人で外出する
- 夫と寝室を分ける
- 趣味を見つける
- 友達と会う
夫を中心とした生活を脱して自分の時間を作り、定年前のような関わり方を維持しましょう。またシニアの女性は、孤独感や社会参加の不足によってストレスを抱えやすくなるため、セカンドキャリアで働くことがおすすめです。
セカンドキャリアで働く方法については、関連記事の「【結論】シニアの働き方は5種類!メリットや最適な仕事を見つけるコツも紹介」で詳しく解説しています。夫から経済的に自立したい女性は、ぜひ参考にしてみてください。
2. 夫とのコミュニケーションを見直す
夫在宅ストレス症候群の予防には、夫婦間の円滑なコミュニケーションが効果的です。会話の中で自分の意見を伝える習慣をつければ、ストレスを抱え込みにくくなります。普段のあいさつはもちろん、食事中や寝る前の会話など、夫婦で話す時間を作るように心がけましょう。
またお互いの呼び方を「名前+さん」にすることで、相手を尊重する意識を生み出す方法があります。「お父さん」「お母さん」などと呼び合っている場合は、呼称を変えてみるのがおすすめです。
家庭のことを何もしない夫に不満を感じる方は、まず小さな頼み事をしてみましょう。「買い物に付き合ってほしい」「電球を変えてください」などの簡単な頼み事から始め、少しずつ家事などを任せれば夫の協力を得やすくなります。
3. 生活習慣を改善する
夫在宅ストレス症候群の対策のためには、生活習慣の乱れや栄養不足などを解消しましょう。健康状態が悪いとストレスへの耐性が下がり、心身の不調を抱えやすくなります。以下のような自己管理を心がけ、健康を維持しましょう。
- 規則正しい生活リズム
- バランスの取れた食事
- 適度な運動
- 質のよい睡眠
またストレス耐性を高めるためには、セカンドライフを楽しむ術を身につけるのがおすすめです。
セカンドライフの楽しみ方については、関連記事の「【保存版】セカンドライフを楽しむ方法7選!不安をなくすポイントと必要な生活資金も解説」で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
4. プチ別居する
夫婦の関係性や性格的に、ストレスを抱えやすいと感じる女性は「プチ別居」をしてみてはいかがでしょうか。
プチ別居とは、旅行に行くなどして1日〜1週間ほど家を離れ、夫と別々に過ごす方法です。リフレッシュに効果的なだけでなく、夫が1人で苦労することで妻のありがたみを感じてもらい、夫婦関係の改善につなげます。
プチ別居を行う際、唐突に数日間も家を離れることを伝えると、夫の機嫌を損ねて逆効果になる可能性があるため注意しましょう。短時間の外出から始め、少しずつ家を離れる日数を延ばしていくのがおすすめです。
5. 専門家に相談する
夫のストレスによる心身の不調が深刻な方は、カウンセリングや医療機関などで専門家に相談しましょう。医療機関であれば、以下のような診療科で受診が可能です。
- 精神科
- 心療内科
- メンタルクリニック
診療科を探すのが難しい場合は、かかりつけ医に相談すれば紹介してくれることがあります。医療機関に限らず、シニア世代の夫婦を専門としたカウンセリングもあるため、症状が悪化する前に早めに相談してみてください。
夫在宅ストレス症候群に当てはまる方が注意すべき禁句

夫在宅ストレス症候群の効果的な対策の1つは、夫婦で話し合うことです。しかしお互いの意見を率直に伝える中で、喧嘩に発展する場合があります。話し合いや喧嘩の際は、口に出すと夫婦関係の破綻につながる「禁句」に注意してください。
夫婦の話し合いにおいて、以下のようなフレーズは禁句として挙げられます。
- 容姿への批判(デブ、ハゲ、チビ)
- 仕事や収入への批判(稼ぎが悪いくせに)
- 責任転嫁(あなたのせい)
- 他人との比較(他の旦那さんならそれくらいできる)
- 性差に対する偏見(そんなの男らしくない)
- 離婚をほのめかす(結婚しなければよかった)
- 生死に関する言葉(生きている意味がない)
禁句を出してしまうと、さらに関係が悪くなり暴力や離婚につながる可能性があるため注意しましょう。激しい口論になりそうな場合は一呼吸おいて、手紙やメールなど文章で自分の気持ちを伝える方法がおすすめです。話し合いを通じて夫婦関係を改善するために、禁句を出さないよう心がけましょう。
夫在宅ストレス症候群の対策には働くのがおすすめ

夫在宅ストレス症候群になりやすい状況にある女性は、意識的に夫と離れる時間を持つなど、リフレッシュする機会を作りましょう。1人での外出や趣味を見つけるだけでなく、セカンドキャリアで働くこともおすすめです。
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家庭中心の生活から働き始めたうぇるねすの女性スタッフの事例

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1. 夫の退職を機に66歳で働き始め9年目の松永修子さん(75歳・大宮支店)
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仕事について「適度の緊張感と達成感を得ることができ、居住者様からの感謝の言葉にやりがいを感じます」と語る松永さん。仕事で得た収入は、稽古事やコンサート、友達とのお付き合いに使っているそうです。
2. 家事に専念する生活から「社会と繋がりたい」と働き始めた芹澤久美子さん(58歳・横浜支店)
横浜支店の芹澤久美子さん(58歳)は、自宅近くのマンションで約8年間、常勤の清掃員として働いていました。家庭の都合による引っ越しを機に退職し、家事に専念していた時期に「家事だけでは何か物足りない、やはりもっと社会と繋がりたい」と感じて、うぇるねすに応募しました。
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引用元:うぇるねす管理員さん紹介「横浜支店 芹澤久美子さん」
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夫在宅ストレス症候群に関するよくある質問

最後に、夫在宅ストレス症候群についてよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 夫在宅ストレス症候群は病院で治療できますか?
心療内科などで、症状に合わせた治療を受けられます。ただし、薬で症状を抑えても、原因となる夫婦関係の負担が続いていれば改善は困難です。夫源病を名付けた石蔵医師は、医師が同席して夫婦に互いの不満を話してもらう形で治療しており、3か月程度でほとんどが治るとしています。
Q2. 対策として働きたいのですが、仕事にブランクがあっても始められますか?
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