【要注意】認知症になりやすい人の特徴11選!今日からできる防止策もあわせて紹介
「年齢を重ねるにつれて物忘れが増えた気がする」
「認知症になって子どもたちに迷惑をかけたくない」
「認知症の兆候や予防のためにできることはある?」
高齢になると「自分もいつかは認知症になってしまうのでは」と不安に感じている人が多いのではないでしょうか。
認知症になりやすい人は、いくつかの共通点があると言われています。認知症になりやすい人の特徴に当てはまる方は、今のうちから対策しておくことでリスクを低減させられる可能性があります。
そこでこの記事では、認知症について以下の内容を解説しています。
- 認知症の概要
- 認知症になりやすい人の特徴
- 防止策
今日からできる対策が理解できる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。
認知症の概要について3つの視点で解説
認知症は脳の病気で、記憶力や判断力などを低下させてしまいます。症状が進行すると生活に支障をきたすため、なるべくかからないようにしたいものです。
ここでは、認知症について以下の3視点から解説します。
- 初期症状
- 発症の原因となることが多い病気
- 患者数の予測
1つずつ見ていきましょう。
1. 初期症状
認知症は、年齢を重ねるほどに発症する可能性が高まるのが特徴です。認知症初期によく見られる症状名と具体例は、以下のとおりです。
症状名 | 具体例 |
記憶障害 | 何度も同じことを聞いてしまう |
見当識障害 | 普段通り慣れている場所で迷子になる |
実行機能障害 | 料理の手順がわからなくなる |
判断力・理解力の低下 | 横断歩道を渡るタイミングがわからない |
無気力 | 趣味がなくなり引きこもりになる |
性格の変化 | ちょっとしたことで怒ってしまう |
記憶障害については、加齢による物忘れと混同されてしまうことがあります。そのため、ご自身も家族も初期症状のうちは気づかないことがあるかもしれません。
見分けるには「物忘れの自覚があるか」がポイントです。認知症にかかると、忘れていたこと自体を思い出せません。家族から「さっきも同じこと聞いてたよ?」と言われた際に、思い出せるかを基準に判断できます。
ただし、思い出せたとしても「ただの物忘れ」と放置すると悪化する可能性があります。気になる症状が現れたときは、早めに病院で診察を受けましょう。
2. 発症の原因となることが多い病気
認知症を発症する原因となることが多い病気は、4つあります。病名や特徴などを以下の表にまとめたので、確認してみてください。
病名 | 特徴 |
アルツハイマー病 | ・初期症状はもの忘れ ・アミロイドβ、リン酸化タウというタンパク質がたまることが要因だと考えられている |
脳梗塞などの脳血管疾患 | ・脳血管障害により体にまひが残ることがある ・脳梗塞などの脳血管障害が原因で認知症を引き起こす |
レビー小体病 | ・幻覚が見える ・脳に「αシヌクレイン」というたんぱく質がたまることが原因と考えられている |
前頭側頭型変性症 | ・人格変化や行動・言語障害などが徐々に進行していく ・タウタンパクやTDP-43などのタンパク質がたまることが要因だと考えられている |
このような病気は生活習慣を整えることで予防できるといわれています。バランスの取れた食事や、適切な運動習慣を心がけることが大切です。
3. 患者数の予測
認知症患者数は、将来的に増加することが予想されています。以下のグラフは、認知症の有病率調査を行っている久山町研究のデータをもとに作成した将来推計表です。
参照元:厚生労働省のデータをもとに作成
青いグラフは、認知症有病率が一定だった場合を示していて、2025年には全人口の18.5%となる675万人が、認知症にり患すると想定されています。
一方、オレンジ色のグラフは認知症有病率が増加した場合を仮定したデータです。2025年に全人口の20%となる730万人が、認知症にり患するのではないかと予想されています。
いずれにしても、将来的には人口数に対して認知症患者は増えるとの見通しです。
【性格】認知症になりやすい人の4つの特徴
認知症になりやすい人には、どのような共通した特徴があるのかが気になりますよね。ここでは、認知症になりやすいといわれる性格の特徴を4つ紹介します。
- 小さなことが気になる
- イライラしやすい
- 責任感が強い
- ネガティブに考えてしまう
ご自身にあてはまる項目がないか、確認してみましょう。
1. 小さなことが気になる
他人からどう見られているかが気になったり、ほんの少しのことで落ち込んでしまったりする方はご注意ください。ストレスや不安を抱えやすい方は、自宅に引きこもりがちになってしまう傾向があります。
家で過ごす時間が長くなるとうつのような症状があらわれ、認知症の原因となることもあるでしょう。また友人や家族との交流がないことで、認知症の初期症状に気付けないリスクが高まります。
2. イライラしやすい
すぐにイライラしてしまう人は、他人とのコミュニケーションがうまくいかない傾向があります。そのため、孤立が原因で認知症を引き起こしてしまうかもしれません。
強い言葉遣いで相手を自分に従わせようとしたり、怒りに任せて怒鳴ってしまったりすると、他人から距離を置かれてしまうでしょう。他人との交流が少なくなると、脳が衰えてしまうため注意が必要です。
3. 責任感が強い
責任感が強く「なんでも1人でできる」などと、周囲へサポートをお願いしないことも認知症の原因となることがあります。「体が元気なうちは誰の手も借りたくない」と思う気持ちは素敵です。
しかし責任感が強いあまりに、気づかぬうちに脳へ悪影響を与えてしまうことがあります。「誰にも頼らない」「連絡しない」といった考え方は、脳を衰えさせてしまうためご注意ください。
4. ネガティブに考えてしまう
ネガティブな言葉や悪口などは、脳を傷つけることにつながります。脳は言葉によりストレスや悪影響を受け、心の活力さえも低下させてしまいます。そのため、なるべく前向きな言葉を使用することを心がけましょう。
前向きな言葉は「チャレンジしてみよう」という意欲を湧き起こしたり「今日も充実していた」などと幸福感を高めてくれたりします。また、老化現象を抑制するという嬉しい効果もあります。ぜひ前向きに物事を考えられるように意識してみてください。
なお、やる気が起こらない原因について知りたい方は、関連記事「やる気がない…と感じる高齢者におすすめの対処法5選!認知症と老人性うつの対策を紹介」にて詳しく解説しています。対処法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【生活習慣】認知症になりやすい人の3つの特徴
認知症になりやすい生活習慣は、以下の3つがあります。
- 食生活が乱れている
- アルコールを大量に飲む
- 睡眠が足りていない
あてはまる項目がある方は、早めに改善するようにしましょう。
1. 食生活が乱れている
バランスの取れた食事ができていないと、高血圧や糖尿病などの生活習慣病にかかるリスクが高まります。そのため、とくに以下の栄養素をたくさん摂取してしまうような食事は避けるようにしましょう。
- 糖分
- 塩分
- 脂質
これらが多く含まれる食事は「嗜好品としてたまに食べる」程度に抑えることが大切です。生活習慣病にかかると認知症にかかるリスクが高まるので、毎日の食生活に気を遣いましょう。
2. アルコールを大量に飲む
お酒の飲み過ぎは、脳の萎縮や機能を低下させてしまうことにつながります。また、脳梗塞などの脳血管疾患の原因となることもあります。脳の萎縮や脳血管疾患などは、認知症にかかるリスクを高めるためご注意ください。
なお、厚生労働省は1日当たりの適切な飲酒量について、以下のように発表しています。
- 男性:中瓶ビール2本
- 女性:中瓶ビール1本
とはいえ、ご自身の健康状態によっては上記の基準が当てはまらないこともあります。その日の体調やアルコールへの耐性に合わせて、飲酒量を調整してください。
3. 睡眠が足りていない
睡眠時間が5時間未満の高齢者は、7~8時間程度寝ている高齢者に比べ、認知症を発症するリスクが2倍程度になるという研究結果があります。睡眠不足は、認知症の原因の1つといわれている「アミロイドβ」と呼ばれる異常なたんぱく質を脳内に蓄積させてしまうからです。
また、脳が記憶を整理する時間が短くなるため、認知機能を低下させる原因にもなります。そのため、睡眠時間が確保できるよう生活リズムを整えることが大切です。
【その他】認知症になりやすい人の4つの特徴
認知症になりやすい人は、性格や生活習慣以外にも共通している特徴があります。
- 定年退職した
- スマートフォンに依存している
- 病気やけがをした
- 身近な人が認知症にかかっていた
1つずつ解説するので、該当する項目はないかチェックしてみてください。
1. 定年退職した
毎日過ごしていた会社を退職したことをきっかけに、認知症になる方がいます。朝早く起きたり翌日のために早めに就寝したりする必要がなくなったことで、生活リズムが乱れてしまうことが原因です。
ほかにも、家で過ごすことが多くなったことによる運動不足や、他人とのコミュニケーション不足も要因でしょう。定年退職を迎えても、ご自身なりに生活リズムを整える必要があります。
2. スマートフォンに依存している
スマートフォンやパソコンなどを長時間利用していると、自分で考える習慣が極端に減ってしまいます。そのため「思い出せない」「なんとなくしか分からない」といった状態を引き起こしてしまうため、注意が必要です。
スマートフォンへの依存が原因による認知症は「デジタル認知症」「スマホ認知症」と呼ばれています。自宅で有意義に過ごすためにも、スマートフォンから離れる時間を意識的につくりましょう。
ここでは紹介できなかったシニア世代におすすめの趣味を、関連記事「【保存版】老後の楽しい生き方を実践する7つのポイント!高齢者におすすめの趣味も紹介」にて解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
3. 病気やけがをした
認知症は、以下の病気との関連性があることが明らかになってきました。
- 糖尿病
- 高血圧
- 脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)
- 歯周病
- 慢性腎臓病 など
とくに、糖尿病にり患すると「アルツハイマー型認知症」にかかりやすいといわれています。認知症を予防するためには、これらの病気にかからないように注意することが大切です。
また、事故で頭を強くぶつけたことが原因で、脳が傷つき認知症になることもあります。とくに高齢の方は、交通事故のほかに転落事故にも十分気をつけましょう。
4. 身近な人が認知症にかかっていた
アルツハイマー型認知症は、遺伝することがあります。そのため、身近な家族が認知症になっていないか確認してみてください。親がアルツハイマー型認知症だった場合、子どもは1/2の確率で認知症になるといわれています。
病院で血液検査を行うことで、ご自身が認知症の遺伝子を引き継いでいるかを確認できます。不安な方は、一度検査してみると良いでしょう。
認知症を防ぐためにできること3選
認知症はご自身の生活習慣をあらためることで、かかるリスクを低減させられます。
- 食事内容を改善する
- 有酸素運動を習慣化する
- 他人とコミュニケーションを取る
今日からできることばかりなので、ぜひ実践してみてください。
1. 食事内容を改善する
生活習慣病を予防するために、栄養バランスに配慮することが大切です。栄養不足や摂取しすぎは、健康を保つうえでは好ましくありません。認知症を予防するのに、効果的だと言われている栄養素は以下のとおりです。
- EPA(エイコサペンタエン酸)
- DHA(ドコサヘキサエン酸)
- ポリフェノール
- カテキン
- カフェイン
- βカロチン
- オレイン酸
これらの栄養素は、青魚や緑黄色野菜などに多く含まれています。摂取カロリーの範囲内で、積極的に取り入れてみてください。
2. 有酸素運動を習慣化する
認知症を予防するには、週3日以上の有酸素運動が効果的です。ウォーキングやジョギングなどを習慣化し、体を動かしましょう。
運動は脳細胞を活性化させるだけでなく「筋力を保つこと」「けがを防ぐこと」にもつながります。認知症を防ぐためにも、ぜひ毎日の習慣にしましょう。
手軽にできる運動について知りたい方は、関連記事「【お手軽】高齢者におすすめの運動5選!運動時間の目安や注意点も紹介」がおすすめです。室内でもできる運動方法も紹介しているので、ぜひ実践してみてください。
3. 他人とコミュニケーションを取る
認知症を防ぐためには、他人とコミュニケーションを取り、脳に刺激を与えることが大切です。気の合う仲間を見つけるためにも、地域のコミュニティーなどに参加するといいでしょう。
コミュニケーションが苦手な方は、複数人で話すことがかえってストレスに感じることがあります。その際は、本当に気の合う少人数だけで会話するようにしてみましょう。認知症予防には、脳を刺激することが欠かせません。
認知症予防には働くのがおすすめ
体を動かす仕事は、認知症予防に効果的です。運動不足の解消や他人とのコミュニケーションを取るきっかけになるので、脳へ刺激を与えられます。
たとえば、本ブログを運営している「うぇるねす」の仕事は、マンションの管理員です。マンション内の清掃や受付業務をこなすことで、体を動かせます。マンションの住民との何気ない会話や、一緒に働く管理員仲間との交流会などで、他人とのコミュニケーションが取れるのが魅力です。
マンション管理員として働くことを、検討してみてはいかがでしょうか。認知症対策としても有効なので、ぜひ「株式会社うぇるねす」までお気軽にお問い合わせください。
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