「今、あなたは健康ですか?」〜健康寿命その2〜

シニアの気になる情報・データを調べてみる「シニア応援資料室」。健康寿命編2回目です。

こんにちは、シニア応援ブログ編集部です。
前回、健康寿命の「健康」の基準になっている統計(厚生労働省の「国民生活基礎調査」)を調べましたが、今日はその続きです。「健康」の指標になっている以下の質問・・・


「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」
「あなたの現在の健康状態はいかがですか」


・・・の、2問目のデータをみてみます。それが以下。2019年の結果です。

※1厚生労働省「国民生活基礎調査」より編集部で作成。

確かに、70代後半から「あまりよくない」という方がどんどん増えています。

ですが!

それ以上に「ふつう」あるいは「まあよい」と感じている方がけっこう多いなあ、という印象です。こちらの設問も病気による通院や介護を受けていない方のみの回答ですので、「なんだかんだ調子の悪いところもあるけど、元気に活動している」という方が多い、ということでしょうか。

その点では「今、あなたは健康ですか?」と聞かれるよりも「今、あなたは元気ですか?」と聞かれる方が答えやすいかもしれません。

ただ、それでは「体の健康」ではなく気持ちの問題も含まれるようにも感じられますし、やはり「健康」と問われると、病気や怪我など体の面だけをいうのでしょうか・・・。

そこで、ヒントになりそうな図を発見しました。

※2厚生労働省「健康寿命のあり方に関する有識者研究会報告書(2019年3月)」P9より引用(図は編集部で再作成)。

見ての通りですが、健康は・・・
生物学的要素(病気などでしょう)
社会的要素(人間関係や社会とのつながり、経済的な事情などでしょうか)
心理的要素(ストレスや、気分の沈むことがある、悩みがある・・・などでしょうか)

これら3つの要素が絡み合い、バランスが取れて健康につながる、ということかと思います。
これに沿って考えると、例えばうぇるねすなら・・・

・体を動かして仕事をして、体力がついて、健康になる(早寝早起きの習慣もありますね)。
・仕事を通じて社会とつながりができ、収入があって、健康になる。
・居住者さんとの会話や、外出での気分転換で、健康になる。

そのほか、ご家族とも適度な距離感や話題ができて、関係がよくなったという方もおられます。もちろん仕事の中には大変な面もありますが、メリットについて考えると体・社会・心の3方向から健康に働きかけている、ということも言えそうです。でも、「元気ですか」と聞かれる方が、やはり答えやすいかもしれませんね。


●今日のブログで参考にした統計・情報などはこちら●
※1厚生労働省「国民生活基礎調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/20-21.html
※2厚生労働省「健康寿命のあり方に関する有識者研究会報告書(2019年3月)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000495323.pdf
※健康寿命の基礎知識については、以下の厚生労働省のHPがあります。
厚生労働省 eヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/hale

〜おわり〜