【2024年最新】60歳からの男性の仕事10選!積極採用の業種や探し方を解説
「60歳以上の男性を積極的に採用しているのはどんな業種?」
「再就職では、どのくらいの給与がもらえるのか知りたい」
「取得しておくと再就職に有利な資格は何だろう?」
人生100年時代と言われる今、60歳を過ぎても働き続けたいと考えている方も多いのではないでしょうか。実際、60歳で仕事から引退する人は少なく、50~70%程度の方が働き続けています。
しかし、60歳を過ぎるとこれまでと同じ仕事を続けられるとは限りません。60歳から未経験で働ける業種や、どの程度の収入が得られるかわからず不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- 60歳過ぎてからの就業状況
- 積極的に採用している業種
- おすすめの仕事
- 60歳以上の男性が仕事に活かせるポイント
- 就職活動のポイント
- 仕事の探し方
60歳からの仕事探しや収入に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
60歳過ぎてからの就業状況
60歳を過ぎた方はどのような条件で働いているのでしょうか。ここでは、60歳以上の方の就業状況を、以下の3点から解説します。
- 就業比率
- 雇用形態
- 平均給与
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 60歳以上の就業率
令和4年度高齢社会白書によると、60~64歳の方の就業率は71.5%、65~69歳では50.3%です。60歳代の間は、半数以上の方が働いていることがわかります。各年代別の就業率は、以下の通りです。
- 60~64歳 71.5%
- 65~69歳 50.3%
- 70~74歳 32.6%
- 75歳以上 10.5%
60歳代で仕事から引退するという方は少なく、50~70%は働き続けているのが現状です。
2. 60歳以上の雇用形態
60歳以上の方が就業する場合、雇用形態は非正規雇用になる方が多いです。令和4年度高齢社会白書によると、60~64歳では男性で45.3%、女性で74.7%が非正規雇用になっています。各年代での非正規雇用の割合は、以下の表を確認してみてください。
55~59歳 | 60~64歳 | 65~69歳 | 70~74歳 | 75歳以上 | |
男性 | 10.5% | 45.3% | 67.8% | 74.0% | 73.0% |
女性 | 59.1% | 74.7% | 83.9% | 83.8% | 71.0% |
特に男性の場合は、55~59歳での非正規雇用の割合が10.5%であるため、60歳を過ぎると急激に非正規雇用の割合が増えることがわかります。
60歳以上の平均給与
60歳を超えると給与は、20%程度減少すると言われています。民間給与実態統計調査結果によると、10人以上の事業所の場合の、各年代の平均給与は以下の通りです。
55~59歳 | 60~64歳 | 65~69歳 | 70~74歳 | |
男性 | 580万円 | 532万円 | 508万円 | 374万円 |
女性 | 342万円 | 309万円 | 257万円 | 249万円 |
55~59歳と60~64歳の給与を比較すると、男性では22%、女性では17%給与が減少していることがわかります。
また、日経BPの調査「定年後の就労に関する調査」によれば、定年後同じ会社に再雇用された場合、約2割の方が「給与が6割程度になった」と回答しています。
60歳を過ぎて働く場合、収入が減ってしまうことは覚悟しておくべきでしょう。
60歳以上を積極的に採用している業種
60歳以上でも働ける仕事を探す際には、シニアを積極的に採用している業種を知っておくと良いでしょう。
2019年にマイナビミドルシニアが行った調査によると、シニアを採用していると回答した企業担当者が7割を超えている業種は、以下の5つです。
- 販売・接客(コンビニ・スーパー)
- 警備・交通誘導(セキュリティ・設備工事等)
- 清掃(ビル管理・メンテナンス)
- 介護
- 事務・データ入力・受付・コールセンター
それぞれの業種の特徴は「人材不足の業界」「シニアでも取り組みやすい仕事」であることです。シニアでも取り組みやすい仕事とは、未経験でも仕事が覚えやすいことや、時短での働き方が可能なことが上げられます。
自分にどんな仕事ができるかわからないという方は、シニアが求められている業種に絞って探してみると良いでしょう。
60歳過ぎてからの男性におすすめの仕事10選
60歳を過ぎても働ける仕事は、具体的にはどんなものがあるのでしょうか。こちらでは、60歳以上の方におすすめの仕事を10種紹介します。
- マンション管理員
- 清掃
- 送迎ドライバー
- 家事代行
- 接客
- 事務作業
- 介護スタッフ
- 農業
- ピッキング・軽作業
- 検品・検査
それでは、解説していきます。
1. マンション管理員
マンション管理員とは、居住者が安心して暮らせるように設備点検や清掃を行う仕事です。
マンション管理員は、シニアに人気のある仕事です。未経験でも比較的簡単に仕事が覚えられ、短時間勤務など柔軟な働き方ができます。
雇用は、マンション管理会社の非正規雇用で働き、時給制または日給制が一般的です。
マンション管理員の具体的な仕事内容や勤務形態は、関連記事の「【徹底解説】マンション管理員(管理人)の7つの仕事と勤務形態【求人情報あり】」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
2. 清掃
清掃は、シニアを積極的に採用している業種の一つで、需要が高い仕事と言えます。オフィスビルや公共施設などで働くことが一般的です。
清掃の仕事は、未経験でも比較的早く仕事が覚えられます。また働く時間帯は「午前中」や「夜」などに分かれ、希望によっては短時間勤務が可能です。
清掃会社の非正規雇用で、時給制または日給制での雇用が多いです。
3. 送迎ドライバー
送迎ドライバーとは、車を運転できない方を車で目的地まで送る仕事です。病院や福祉施設の利用者を対象とすることが多いです。
病院や福祉施設の送迎の場合は、二種免許や中型免許など特別な免許は必要ありません。普通自動車を使用することが一般的で、普通自動車免許があれば仕事ができます。
保育園や学校の子どもたちの送迎は、マイクロバスを使うことが多いため、中型免許が必要です。
4. 家事代行
家事代行は、個人宅の以下の仕事を請け負います。
- 掃除
- 洗濯
- 買い物
- 料理
- 庭の手入れ
料理や掃除などに慣れていない方でも、高齢者宅などのちょっとした力仕事を請け負うことが可能です。粗大ごみ処理や重たい物の買い物など、体力に不安がある方の家事代行には需要があります。
5. 接客
接客は、コンビニやスーパーなどでの仕事です。人手不足の業界で、シニアを積極的に採用している業種の一つです。
特にコンビニは早朝や深夜時間帯で人手が不足しており、日中以外の時間でも働ける方は重宝されます。
接客業は、レジ打ちの他にも品出しや店舗の清掃など、仕事は多岐にわたります。しかし、マニュアルが整備されているところが多いため、未経験でも安心して仕事ができるでしょう。
接客は、非正規雇用のパートやアルバイトで働くことが一般的です。
6. 事務作業
事務作業は以下のような業務があり、体力的負担が少ないのが特徴です。
- データ入力
- 書類整理
- 電話対応
- 経理補助 など
過去の職務経験やスキルを活かせ、パートタイムや派遣など柔軟な勤務形態が選べます。安定した収入が見込め、人間関係のストレスも比較的少ないでしょう。
在宅勤務ができる可能性もあり、通勤負担の軽減にもつながります。特別な専門知識がなくても始めやすく、プライベートとのバランスを取りやすい点も、60歳以上の方にとって大きなメリットとなるでしょう。
7. 介護スタッフ
介護スタッフは入浴や排泄をサポートする身体介護のほか、生活援助やレクリエーション活動などが主な業務です。中でも身体介護は、体力のある男性に適しています。
社会貢献とやりがいを感じられ、高齢化社会における需要も高い仕事です。パートタイム・派遣など多様な雇用形態があり「介護職員初任者研修」などの資格取得のサポートも充実しています。
長年の社会経験を活かし、利用者との良好なコミュニケーションが築けるのも強みです。適度な運動で健康維持にも役立ち、デスクワーク中心だった方にとっては体を動かすきっかけとなるでしょう。未経験からでも始められる研修制度が整っているのも、初めて介護の仕事を行う60歳以上の方にとって魅力的なポイントです。
8. 農業
農業は60歳以上の男性にとって、健康維持と体力向上につながる魅力的な仕事です。自然との触れ合いでストレス解消にも効果的で、食料生産を通じて社会貢献とやりがいを感じられます。
自分のペースで働け、地域社会とのつながりも深まるでしょう。未経験者向けの支援制度や研修プログラムも多く、60歳を過ぎても新たなキャリアを築けます。
四季折々の風景を楽しみながら働け、心身ともに健康的な生活を送れるのも大きな魅力です。自営業として始めれば、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方も可能です。
9. ピッキング・軽作業
ピッキングや軽作業は、60歳以上の男性が始めるのにおすすめの仕事です。主な業務は、以下のとおりです。
- 商品のピックアップ
- 仕分け
- 梱包
- 検品
特別なスキルがなくても始めやすいのが特徴で、体力的負担が比較的少なく、未経験者も歓迎されます。パートタイムや派遣など柔軟な勤務形態が選べ、プライベートとのバランスも取りやすいでしょう。
安定した収入が見込め、人間関係のストレスが少ないのも魅力です。適度な運動で健康維持にも役立ち、集中力や注意力を養えます。簡単な研修で始められるのも、60歳以上の方におすすめな理由です。
10. 検品・検査
検品・検査は以下のように、視覚や手先を使う作業が中心です。
- 製品検査
- 出荷前検品
- 受入検査
- ラベル検査 など
体力的負担が少なく、未経験でも始めやすいのが特徴です。集中力や注意力を養え、認知機能の維持にも効果があります。また「製品の品質確保」という重要な役割を担うため、責任感とやりがいを感じられるでしょう。
長年の社会経験を活かせるのも60歳以上の方の強みで、細かな違いを見分ける目や丁寧さが求められる仕事です。
60歳からの男性が仕事を行う3つの雇用形態
60歳を過ぎた男性が仕事をする際、主に以下3つの雇用形態があります。
- 嘱託社員
- アルバイト
- 個人事業主
それぞれの特徴を理解し、自分に合った働き方を選ぶことが重要です。ここで説明する情報を参考に、ご自身の生活スタイルや希望に合った働き方を見つけてみてください。
1. 嘱託社員
嘱託社員は多くの企業で「定年退職後の再雇用制度」として採用されており、長年培った経験やスキルを活かせます。勤務形態は柔軟で、フルタイムだけでなく時短勤務や週数日勤務など、自身の希望や体力・健康状態に合わせて選べます。
経済的にも安定しており、年金受給開始までの収入補填に役立ちます。また、60歳時点の給料と比べて75%未満になった場合、高年齢雇用継続給付金を受け取れる可能性があります。
社会とのつながりを維持でき、生きがいを感じられるのも大きな利点です。専門知識やスキルを活かせる業務に従事することが多く、経験が重視される仕事に適しています。
2. アルバイト
アルバイトは、60歳を過ぎた男性にとって柔軟な働き方ができる雇用形態です。勤務時間は自由度が高く、フルタイムやパートタイム・シフト制など選択肢が豊富です。
職種も多様で警備員や施設管理員、販売・接客など経験を活かせるだけでなく、新しい分野に挑戦できる仕事があります。新たなコミュニティに参加することで、精神的な充実感も得られます。
多くのアルバイトは特別なスキルや資格が不要で、未経験でも始めやすいのが特徴です。シニア層を積極的に採用する企業も多く、安心して新しい仕事に挑戦できる環境があります。
3. 個人事業主
個人事業主は、60歳を過ぎた男性が自由度の高い働き方を可能にする雇用形態です。最大の魅力は、働く時間や場所を自由に選べることです。
自分のペースで仕事を進められ、健康状態やライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。長年の職業経験や専門知識を活かし、コンサルティングや講師、ライター・クラフト制作など、得意分野で事業を展開できます。
本ブログを運営するうぇるねすの管理員も「個人事業主」として契約しています。経済面では収入の上限がなく、努力次第でいくらでも増やすことが可能です。また経費として認められる支出が多く、税務上のメリットもあります。
社会とのつながりを維持しながら、自分のビジネスを通じて他者に貢献することで生きがいを感じられるでしょう。
60歳以上の男性だからこそ活かせる3つのポイント
年齢が高いことは、仕事上のハンディになることばかりではありません。こちらでは、60歳以上の方だからこそ、仕事に活かせるポイントを以下の3つから解説します。
- 豊富な人生経験がある
- 様々な人や世代とコミュニケーションをとれる
- 時間に融通が効く
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.豊富な人生経験がある
60歳以上の方の豊富な人生経験は、若い方にはない大きなメリットです。ディップ総合研究所が行った調査では、若い社員の方の42%の方がシニアの良い面として「何かあった時に頼りになる・安心感がある」と回答しています。
また同調査では、シニア雇用のメリットとして「経験やスキルを活かし、他業務をこなしてくれる」ことが挙げられています。
様々な仕事をしてきたシニアは、経験をうまく組織に活かすことで、会社の貴重な戦力になるでしょう。
2. 様々な人や世代とコミュニケーションをとれる
60歳以上の方は、様々な人や世代と接することに慣れていることが長所になります。
世代間や部署間などのコミュニケーションを円滑にする役割が担えれば、シニアは会社の中で重宝される存在になるでしょう。
またディップ総合研究所の調査では、シニアは顧客から「対応に温かみや安心感がある」「個人に合わせた対応をしてくれそう」と感じる方が多いと言います。
シニアが培ってきたコミュニケーション力は、会社内や顧客対応で活かしていけます。
3. 時間に融通が利く
60歳以上の方は、現役世代と比べて時間に融通が利くことが、会社にとってのメリットになります。
現役世代は、仕事だけでなく子育てなど家庭でも多く抱えています。一方、60歳以上の方は公私に時間の余裕がある方が多いでしょう。
時間に融通が効くシニアは、若い方が敬遠する早朝や深夜の勤務に対応できます。60歳以上の方は、若い人よりも時間に融通が利くことを活かすことで、会社にとって貴重な人材となります。
60歳過ぎてからの就職活動の3つのポイント
60歳を過ぎてからの再就職の際には、収入が減ることに対する支援制度や、資格を取得する方法などを理解しておくと良いでしょう。こちらでは、以下の3点から60歳以上の方の就職活動のポイントを解説します。
- 高年齢再就職給付金を活用する
- 資格取得を検討する
- 経験にとらわれすぎない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 高年齢再就職給付金を活用する
60歳を過ぎてからの再就職で給与が下がった場合、高年齢再就職給付金を活用できる場合があります。高年齢再就職給付金とは、再就職先の賃金が退職前の75%未満になった場合に受給できる給付金のことです。受給を受けるための条件は、以下の5つです。
- 60歳以上で失業保険を受給中に再就職した方
- 再就職先の賃金が、退職前より75%未満になる方
- 失業保険の支給残日数が100日以上残っている方
- 再就職した後1年以上雇用されることが認められる方
- 他の再就職手当の支給を受けていない方
再就職で給与が下がってしまった場合は、高年齢再就職給付金の活用を検討してみてください。
2. 資格取得を検討する
正規雇用での再就職を希望する場合は、資格の取得を検討してみてください。シニア向けの主な資格は、以下の4つです。
資格・免許 | 必要な実務経験 | |
調理師 | 調理師免許 | 2年 |
介護士 | 介護福祉士資格 | 3年 |
タクシー運転手 | 自動車二種免許 | 特になし。ただし普通免許を取得してから3年以上。 |
長距離運転手 | 大型自動車免許 | 特になし。ただし普通免許を取得してから3年以上。 |
調理師免許と介護福祉士の資格は、実務経験が必要なため、働きながら取得を目指すことが一般的です。またタクシー運転手に必要な自動車二種免許は、会社が金銭的な支援をしてくれる場合があります。
資格があると、同じ職場で長く働ける可能性が高くなります。年をとっても長く働きたいという方は、資格取得を検討してみてください。
3. 経験にとらわれすぎない
60歳からの再就職では、これまでのキャリアにとらわれすぎないことが大切です。経験のある仕事だけに絞ってしまうと、再就職の選択肢が狭まってしまいます。
60歳からの仕事はこれまでの自分のキャリアを活かせるとは限りません。新しいことを学ぶ姿勢を持ち続け、未経験の業種であっても積極的にチャレンジしてみましょう。
60歳過ぎてからの男性の仕事の探し方3選
60歳以上の方が仕事を探す方法は、主に以下の3つです。
- ハローワーク
- シニア向け求人サイト
- シルバー人材センター
一つひとつ見ていきましょう。
1. ハローワーク
ハローワークは、全国544カ所に設置されている公共の職業紹介所です。60歳を過ぎた方の就職サポートの窓口を設けるなど、シニアの支援に力を入れています。
全国に設置されているため、身近な地域の仕事が探しやすいことや、対面での相談ができることがメリットです。
またハローワークは、失業保険の受付窓口でもあります。雇用保険に加入していた方は、64歳までは失業保険の給付が受けられます。就職活動を始める際には、まずハローワークを利用してみると良いでしょう。
2. シニア向け求人サイト
インターネットで仕事が探せる求人サイトの中には、シニアに特化したサービスを提供しているものがあります。一般の求人サイトでは、60歳以上の仕事が探しづらい場合は、シニア向け求人サイトを利用してみてください。
主なシニア向け求人サイトは、以下の4つです。
一般の求人サイトと同様に職種や地域で求人検索が可能です。
3. シルバー人材センター
シルバー人材センターは、高齢者の社会参加を目的に設立された団体です。全国に1,355団体あり、主に単発または短期間の仕事が紹介されています。
具体的には、障子の張替えなどの家の仕事、駐輪場の整理などの企業からの仕事があります。高齢者の社会参加が目的ですが、時給が特別低いわけではありません。
再就職活動をしながらでも仕事を請け負うことができるので、単発の仕事からでも始めたい方は、ぜひ活用してみてください。
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