高齢者の生きがいの見つけ方を方法と手順の2パターンで解説!人生100年時代を充実させている事例も紹介

「定年を迎えて生活に張り合いがなくなった」
「日々の生活に充実感を得られる趣味を見つけたい」
「やることなく毎日を過ごしていると健康にも悪い気がする」

定年退職を迎えたり子どもが独立したりすると、自由な時間が増える一方で充実感を感じにくくなってしまう人が多いです。何もすることがなく、1日中テレビを見てぼーっと過ごしている方もいるのではないでしょうか。

ところが、日々の楽しみがなく自宅に引きこもる生活は認知症のリスクを高めるなど、健康に悪影響を及ぼします。そのような状況を回避するためには生きがいを持つことが非常に効果的ですが、簡単には見つけられないかもしれません。

そこで、この記事では以下の内容について解説します。

  • 生きがいの見つけ方
  • 見つけるときに重視すべきポイント
  • 生きがいを持つメリット
  • おすすめの職業

「毎日がつまらない」「もっと張り合いのある日々を送りたい」と考えている方には、必読の内容となっていますのでぜひ最後までお読みください。

高齢者の生きがいの見つけ方5選

高齢者の生きがいの見つけ方

「生きがいを見つけるにはどうしたらいいの?」という方のために、こちらでは高齢者が生きがいを見つける方法を紹介します。

  1. 働いてみる
  2. ボランティア活動に参加してみる
  3. 習い事を始めてみる
  4. これまでできなかったことをやってみる
  5. 家族と過ごす時間を増やしてみる

新しいことに挑戦してみると、意外なことに楽しみや喜びを見出せて生きがいになるかもしれません。こちらで紹介することの中から無理のない範囲で挑戦してみましょう。

1. 働いてみる

働くことには、以下のようなメリットがあります。

  • 他人との交流が増える
  • 適度な運動になる
  • 経済的な不安の解消につながる

給与をもらうことへの責任感や人の役に立つ経験を得られるので、仕事をすると生活に張り合いが生まれます。定年を迎えてから無気力になってしまった」という方や「仕事が生きがいだった」という方は、もう一度働くことを検討してみましょう。

仕事を探すなら高齢者特化の求人サイトを見たり、シルバー人材センターに登録したりするのがおすすめです。高齢者でも無理なく働けるおすすめの職業については、関連記事「【保存版】高齢者でも働ける仕事11選!役に立つ資格や選ぶ際のポイントも解説」で紹介しています。

ぜひご自身の働く目的や、体力に合った仕事を探してみてください。

2. ボランティア活動に参加してみる

地域のボランティア活動への参加には、以下のようなメリットがあります。

  • 社会貢献を通じて充実感が得られる
  • 地域との関わりが増える
  • パトロールや登校補助では児童との関わりを持てる

同年代の知り合いも増えるので、ボランティア以外の場面でも交流が広がるかもしれません。また、地域の人と日常的にコミュニケーションをとることで、健康面でのちょっとした異変にも気づいてもらいやすくなります。

人のために行動し、役に立てたり感謝されたりすることで得られる充足感は非常に大きく、生きがいを感じやすいのでおすすめです。

3. 習い事を始めてみる

新しく習い事を始めてみるのも、生きがいを見つけるのに効果的です。自宅でできることから複数人で行うスポーツまで幅広い選択肢があるので、ご自身の体力や興味に合った習い事を見つけられるでしょう。

高齢者に人気の習い事としては、以下のようなものが代表的です。

  • 楽器(ピアノやバイオリンなど)
  • テニス
  • ゲートボール
  • お茶
  • 料理

できることが増えると毎日が楽しくなり「もっとうまくなりたい」という向上心が、生きがいにつながります。他にも、同じ習い事をする仲間と交流を深めたり、発表の場を通じて達成感を得られたりと多くのメリットがあります。

また、運動は筋力の低下を防ぐだけでなく、ストレス解消や脳の健康維持にも効果的です。楽しんでできるスポーツが生きがいとなれば、身体的にも気持ち的にも健康でいられます。

「特にやってみたいことが思いつかない」という方は、高齢者におすすめの趣味を紹介している関連記事「何もすることがない高齢者におすすめの趣味ランキングTOP10!選ぶ際に意識したい5項目も紹介」を参考にしてみてください。

4. これまでできなかったことをやってみる

例えば以下のような「子育てや仕事で忙しかったために諦めてしまったこと」があれば、改めて挑戦してみるのもおすすめです。

  • 旅行
  • 映画鑑賞
  • 資格の勉強

時間の余裕があるからこそできる趣味や勉強を見つければ「することがなくてつまらない」ということがなくなります。特に旅行は、家族や友人と行けば一生の思い出になります。旅行に行く際には時間的・体力的に余裕のある、ゆったりとしたスケジュールでプランを組むのがおすすめです。

5. 家族と過ごす時間を増やしてみる

内閣府の調査によると、生きがいを感じている高齢者のうち55.3%が「孫など家族との団らんのとき」に感じると答えており、最も多い割合です。

1人暮らしの高齢者が感じることの多い「寂しさ」や「孤独感」を減らせるだけでなく、家族と過ごす時間そのものが生きがいになることもあります。「孫の成長を見届けたい」「家族を喜ばせるために何かをしたい」という気持ちは、日々の生活に充足感をもたらします。

家族と離れて住んでいて気軽に会えない、という方はテレビ電話などを活用してみましょう。

参考:内閣府 | 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査

高齢者が生きがいを失う3つの原因

シニアが「何をしても楽しくない」と感じる理由

現役時代はあれほど精力的に働いていた人が、なぜ年齢を重ねるとともに生きがいを見失ってしまうのでしょうか。その背景には、個人の力では抗い難いライフステージの変化と、それに伴う「喪失体験」が存在します。 主に以下の3つの要因が、高齢者の意欲を奪う大きな壁となっています。

  1. 定年退職による役割の喪失
  2. 身体機能の低下や健康不安
  3. 配偶者や友人との死別・離別

それぞれ解説していきます。

1. 定年退職による役割の喪失

最も大きな要因として挙げられるのが、長年従事してきた仕事という「社会的役割」の消失です。 会社勤めを中心とした生活を送ってきた方、特に男性に多く見られるのが、名刺や肩書きを失った途端に「自分が誰でもない存在」になったように感じる「アイデンティティの喪失」です。

「今日行くところがない」「今日用事がない」という状態は、想像以上に深い精神的ダメージを与えます。これまで組織が与えてくれていた明確な目標や人間関係が一度に遮断されるため、心にぽっかりと穴が開いたような強烈な空虚感に襲われてしまうのです。

2. 身体機能の低下や健康不安

行動意欲を物理的な側面から削いでいくのが、自身の「老い」への直面です。 加齢に伴い体力が低下したり、持病を抱えたりすることは、単なる身体的な不調にとどまらず、精神的な自信喪失に直結します。

「昔のように長時間歩けない」「目が悪くなって本が読みにくい」といった制約が増えると、外出自体がおっくうになり、自然と行動範囲が狭まっていきます。その結果、他者との会話の機会も減少し、気持ちまで内向きになってしまうという「負のスパイラル」に陥りやすくなります。

3. 配偶者や友人との死別・離別

高齢期の孤独を決定的なものにするリスクとして、大切な人々との別れが挙げられます。 長年連れ添ったパートナーや、苦楽を共にした友人との死別は、生きる気力を根底から揺るがす大きなストレス要因です。

悲しみによる喪失感はもちろんですが、日々の些細な出来事を共有する「話し相手」がいなくなることによる孤独感は深刻です。特に、家事や地域付き合いなど、生活の基盤を配偶者に任せきりだった場合、自身の生活リズムそのものが崩壊してしまい、気力を保つことすら困難になるケースも少なくありません。

今日からできる!自分らしい「生きがい」の見つけ方5ステップ

年金で暮らす専業主婦が老後から始められる対処法

「これといってやりたいことがない」という方も、焦る必要はありません。生きがいは、遠くにあるものではなく、自分の内側や日常の中に隠れています。ここで紹介する5つの手順で、少しずつ探ってみてください。

ステップ1:過去の「ワクワク」と「得意」を棚卸しする

まずは、以下のような子供の頃や学生時代に夢中になったことを思い出してみましょう。

  • 時間を忘れて没頭した遊び
  • 人によく褒められたこと
  • 苦労せずにできたこと

これらを紙に書き出してみてください。例えば、60代の主婦の方なら「料理の手際が良い」「人の話を聞くのが得意」といったことも立派な才能です。社会的評価やお金になるかは一旦忘れ、純粋な「好き」や「得意」の源泉を掘り起こす作業です。

ステップ2:やりたくないことリストを作って身軽になる

次に、以下のようなあえて「やりたくないこと」を明確にします。

  • 満員電車には乗りたくない
  • ノルマに追われるのは嫌だ
  • 複雑な人間関係は避けたい

これらをリストアップすることで、自分が大切にしたい価値観が見えてきます。消去法で選択肢を絞り込むことで、自分にとって心地よい環境や活動が探しやすくなります。

ステップ3:家族や友人に「自分の強み」を聞いてみる

自分一人では気づけない長所を知るために、親しい人に聞いてみるのも有効です。「私の良いところってどこだと思う?」「どんな時に楽しそうに見える?」と尋ねてみてください。

自分では当たり前だと思っていたことが、他人から見れば「すごい才能」であるケースは多々あります。「あなたは几帳面だから、細かい作業が向いているよ」といった客観的な意見は、新しい発見の宝庫です。

ステップ4:日常の「小さな幸せ」を意識して拾う

大きな目標を立てる前に、日常の小さな喜びに目を向ける練習をしましょう。毎日寝る前に、「今日あった良いこと」を3つ書き出してみてください(スリー・グッド・シングス)。

「コーヒーが美味しかった」「天気が良かった」といった些細なことで構いません。これを続けると、脳がポジティブな情報をキャッチしやすくなり、日常の中に楽しみを見つける感度が上がります。

ステップ5:あえて「環境」を変えて新しい風を入れる

最後は、少しだけ行動範囲を広げてみることです。いつもと違う道を歩いてみる、入ったことのないお店に行ってみる、興味のある説明会に参加してみる。

同じ毎日の繰り返しでは、思考も凝り固まってしまいます。新しい場所や人に触れることは、脳への良い刺激となり「やってみたい」という意欲を呼び覚ますきっかけになります。

高齢者が生きがいを見つけるときに重視すべき5つのポイント

高齢者の生きがいの見つけるときに重視すべきポイント

「選択肢が多すぎて決められない」「習い事を決めるときの基準を知りたい」という方のために、こちらでは高齢者が生きがいとして趣味や習い事を見つけるときに重視すべきポイントを紹介します。

  1. 自分が楽しんでできるか
  2. 体力的に無理はないか
  3. 1人でも継続できるか
  4. 経済的な負担は大きすぎないか
  5. 他人との交流はあるか

生きがいにするためには、継続できることが必須の条件です。それぞれ詳しく確認していきましょう。

1. 自分が楽しんでできるか

取り組み自体に楽しみを見出せないと、生きがいにはなりにくいです。まずは「興味を持てるかどうか」を基準にして、生きがいを探してみましょう。

楽しんでできることが思いつかない方は「昔から興味はあったけど、始めるタイミングがなかった」というようなことがおすすめです。

2. 体力的に無理はないか

特に、スポーツに取り組もうとしている方は「ご自身の体力で無理なく続けられるか」を考えてから始めましょう。無理をすると重大なケガにつながる可能性もあるので、十分に注意してくださいね。

体力的に無理のある習い事や趣味は、楽しさより疲労感が上回ってしまうので気をつけましょう。

3. 1人でも継続できるか

趣味や習い事を生きがいにするには「好きなときに楽しめるか」というポイントが重要です。趣味や習い事を楽しめる場が遠すぎたり、必ず誰かの付き添いが必要だったりする場合は、なかなか継続できないでしょう。

また、自分のやりたいときにできないことが、ストレスになるかもしれません。趣味や習い事を始める際には「1人で続けられるかどうか」という観点からも、検討してみましょう。

4. 経済的な負担は大きすぎないか

経済的な負担が大きすぎると、生きがいが生活を圧迫する事態にもなりかねません。新しいことを始める前に、必要な費用をしっかりと調べておきましょう。

初期費用だけでなく、継続にもコストがかかる場合もあります。特に、1回にかかる費用が高い旅行や、レッスン代が高額な楽器演奏などは注意です。

5. 他人との交流はあるか

他人との交流は、脳の活性化につながるので老化防止に非常に効果的です。また、他人とのコミュニケーションは幸福度の向上にもつながります。そのため、他人との交流を持てる趣味や習い事は健康長寿の観点からもおすすめです。

さらに、新たに友達ができれば趣味・習い事に留まらない関係性になり、その人と過ごす時間も生きがいになるかもしれません。

高齢者が生きがいを持つ3つのメリット!重要性を解説

高齢者が生きがいを持つメリット

「そもそもなんで生きがいって重要なの?」「生きがいを持つことでどんな効果があるの?」と気になる方のために、こちらではメリットと重要性を解説します。

定年退職や子どもの独立で、生きがいを見失ってしまう高齢者は非常に多いです。自由な時間が増える分、虚無感を感じやすくなってしまうので、外出や交流のきっかけになる生きがいは体と心の両面において非常に重要です。

  1. 脳の活性化につながる
  2. 適度な運動になる
  3. ストレス解消になる

健康に長生きするためにも、生きがいは効果的だといえます。それぞれ詳しく確認していきましょう。

1. 脳の活性化につながる

生きがいのために外出し、人と会う機会が増えると、自宅に引きこもるよりも脳への刺激が増えます。その結果、脳が活性化されるので老化スピードも抑えられます。

生きがいを持つことは、認知症やうつ病の予防にも効果的です。「介護で家族に迷惑をかけたくない」「施設にはなるべく入りたくない」と考えている方は、外出や人との交流を伴う生きがいを持つことで毎日を充実させるのがおすすめです。

2. 適度な運動になる

屋外での活動やスポーツは適度な運動になり、以下のような多くの嬉しい効果を持ちます。

  • 体力・筋力の低下を防ぐ
  • 肥満などの生活習慣病予防
  • 全身の血流がよくなり脳が活性化される
  • 清々しい気持ちになれる

高齢になると以前より体力が落ちるので、動くのが億劫になってしまう方もいるでしょう。しかし、運動不足は様々な病気の原因になります。生きがいを通じて運動できれば、心と体の両方の健康を保てるのでおすすめです。

3. ストレス解消になる

暇な時間が増えることや、体力の低下から活動範囲が狭くなることなどによるストレスは、認知症や老人性うつにつながります。そこで効果的なのが、「生きる目的」となって毎日を充実させてくれる生きがいです。

また、他人との会話や運動もストレス解消に非常に効果的なので、生きがいを行う中で一緒にできると理想的です。好きなことを楽しんで、ストレスを溜めないようにしましょう。

生きがいのために働きたい高齢者には「マンション管理員がおすすめ」

生きがいのために働きたい高齢者には「マンション管理員がおすすめ」

「働いてみたいけどどんな職業がいいんだろう」と悩んでいる方には、マンション管理員がおすすめです。マンション管理員の仕事は、以下のように多くのメリットがあります。

  • 適度な運動になる
  • 他人とのコミュニケーションの機会が増える
  • 生活リズムが整う

本ブログを運営する「うぇるねす」でもマンション管理員を採用しており、実際に働いている方からは以下のような声をいただいています。

  • 人から感謝されるのが心地よい
  • 色々な人にあいさつできるのが嬉しい
  • 健康管理をするようになった
  • 仕事の次の日は体が軽い
  • 生活にメリハリがつく

マンションの管理員は、未経験や特別な資格がなくても働けるのが大きな魅力です。詳しい仕事内容や勤務形態については、関連記事「【徹底解説】マンション管理員(管理人)の7つの仕事と勤務形態【求人情報あり】 」で解説しています。

マンション管理員の仕事に「生きがい」を見つけた事例を紹介

マンション管理員に向いている人

九州・沖縄支店で勤務するT.Hさん(73歳)は、65歳で定年を迎えた後、のんべんだらりと過ごす日々に「このままでは体が錆びていく」という危機感を覚えたといいます。「いつまでも元気にゴルフを楽しみたい」という思いから、健康維持と実益を兼ねた仕事を探し始めました。

「週2~3日の勤務で、体を動かせ、ゴルフ代も稼げる」という条件に惹かれ、うぇるねすでの勤務を開始。マンションの巡回や清掃を通じて体を動かし、居住者の方々と挨拶を交わす中で、確かな「生きがい」を感じるようになったそうです。また、仕事を通じてガラケーからスマートフォンへ切り替えたことで、現代社会の一員として生きている実感を新たにしています。

オフの日は庭の手入れやゴルフを楽しむほか、現在は自己研鑽として「管理業務主任者」の資格試験への挑戦も視野に入れているというT.Hさん。いただいた報酬は、奥様やお孫さんへのプレゼントや交際費として活用し、人生100年時代「生涯現役」を目標に公私ともに充実した日々を送っています。

引用元:うぇるねす管理員さん紹介「九州・沖縄支店 T.Hさん」

【全国採用】うぇるねすでは一緒に働く仲間を募集しています

集合写真

本ブログを運営する株式会社うぇるねすでは「マンションサポーター」として一緒に働く仲間を募集しています。マンションサポーターとは、マンションの管理員がお休みする際に代わりに業務を行う仕事です。

うぇるねすで働くマンションサポーターには定年がありません。「時間や場所に縛られない、自分で自由に選べる働き方」が実現できます。

実際に現役のマンションサポーターから、以下の声が届いています。

  • 社会との繋がりができて感謝されるのが嬉しい
  • 働く日程・時間が選べるのでゆとりや余裕が出来た
  • 適度な運動になるので仕事の次の日は体が軽い
  • 色々な街に行けて旅行気分が味わえる

少しでもうぇるねすの仕事に興味を持たれた方は、以下のボタンから詳しい業務内容をご覧ください。

 

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