【事実】70歳まで働くのはデメリットばかりではない!企業の取り組みやおすすめの仕事を紹介

【事実】70歳まで働くのはデメリットばかりではない!企業の取り組みやおすすめの仕事を紹介

「70歳定年制と言われているけど、そこまで働けるのか不安」
「みんな何歳まで働いているか知りたい」
「年をとってもできる仕事はあるのかな?」

高年齢者雇用安定法の改正によって、70歳までの就業機会を確保する取り組みが進んでいます。労働人口の減少や健康寿命が伸びている中では、60歳を超えても働き続けることが期待されています。

このような状況の中、70歳まで働くことに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、70歳までの就労について、以下の内容を解説します。

  • 70歳まで働くデメリット・メリット
  • 70歳まで働いてもらうための企業の対応
  • 70歳以降の就業状況
  • 70歳まで働ける仕事

70歳まで働くメリットを感じられる内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。

70歳まで働くデメリット3選

70歳まで働くデメリット

年をとっても働き続けることに、不安を感じている方は多いでしょう。こちらでは、70歳まで働く3つのデメリットについて解説します。

  1. 長時間働けない
  2. 給与額によっては年金が減る
  3. デジタル化の対応に不安がある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 長時間働けない

70歳近くなると体力面や雇用面で、長時間の仕事が難しい場合が多いです。体力面では、1日8時間・週5時間の就労は身体の負担が大きくなります。60歳を超えて体を動かすことは健康面のメリットがありますが、若い時と同じような仕事はできなくなってきます

また雇用面では、定年後にフルタイムで勤務できる方は多くありません。日本労働組合連合会(連合)が実施した「高齢者雇用に関する調査2020」によると、男性67.8%・女性83.9%がアルバイトやパートなどの非正規雇用で働いています。非正規雇用の場合は給与が減るため、モチベーションが低下してしまう方もいるでしょう。

2. 給与額によっては年金が減る

65歳以降にもらう給与額によっては、年金の受給額が減る場合があります。在職老齢年金という制度によって「月の給与+年金」の合計が47万円以上になる場合、支給が停止されてしまいます。

「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は146,145円です。平均受給額を元にすると、給与が33万円を超えた場合に支給が停止されます。30万円を超える給与をもらえる方にとっては、年金の支給停止がデメリットになるでしょう。

在職老齢年金については、関連記事の「【22年8月最新】年金をもらいながら働く方法3選!いくらまで稼げるか分かりやすく解説」で詳しく紹介しています。年金をもらいながら働く方法について理解できる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。

3. デジタル化の対応に不安がある

国がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しているため、今後急速に職場のデジタル化が進むことが考えられます。仕事のやり方の変化についていけるのか、不安に感じる方は多いでしょう。

ただし、デジタル化は高齢者の記憶力の低下や身体の不自由さをカバーできる技術とも言えます。例えば、マンションの管理員代行サービスを行っている「うぇるねす」では、高齢スタッフのスマホを利用した業務アプリの活用を進めています。

スマホで業務連絡などができるため、記憶力の低下や耳が聞こえにくいというスタッフでも仕事が進めやすいと好評です。DXの推進によって、高齢者がより働きやすい環境になることが期待されてます。

70歳まで働くメリット5選

70歳まで働くメリット

60歳以降の就労は、経済面や自身の健康を考えた上で多くのメリットがあります。こちらでは、70歳まで働くメリットを5つ解説します。

  1. 老後の生活費を貯めやすい
  2. 健康に良い
  3. 人との交流が増える
  4. 生きがいを感じられる
  5. 自身のスキル・経験を引き継げる

一つひとつ見ていきましょう。

1. 老後の生活費を貯めやすい

70歳まで働けば、老後の生活費が貯めやすくなるでしょう。働いていれば毎月給与がもらえる上に、以下のメリットがあります。

  • 厚生年金に加入できれば年金が増える
  • 繰り下げ受給で年金が増える
  • 高年齢雇用継続給付金を受け取れる

厚生年金は、正規雇用で働いている方は引き続き加入できます。厚生年金は加入期間が長ければ、生涯にわたって受給額が増える仕組みです。年金は、70歳まで年金受給時期を繰り下げることでも増やせます。1ヶ月の繰り下げ受給に付き0.7%増額されるため、70歳までの5年間で42%の増額が可能です。

また定年退職後に給与が下がった場合、高年齢雇用継続給付金を受け取れます。高年齢雇用継続給付金は、60歳到達時点に比べて給与が75%未満になった場合に、給与の減少を補填できる制度です。このように70歳までの就労は、年金や給与面で大きなメリットがあると言えます。

2. 健康に良い

仕事は身体や脳を動かすため、健康面のメリットが大きいと言えます。高齢者は身体を動かすことで、筋肉量や認知機能の低下を抑えられます仕事を辞めてしまうと、必然的に家にいる時間が長くなり、身体を動かす機会が少なくなりがちです。仕事をすることは健康寿命が伸びて、老後の生活がより充実する可能性が高いと言えます。

健康寿命については、関連記事の「【今日からできる】健康寿命を延ばす方法10選【もしもの時の備えも紹介】」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

3. 人との交流が増える

仕事をしていると、必然的に人との交流が増えます。人と話をしている間は常に頭が働いているため、脳を活発化させます。

また人との交流は、孤独感の解消にも大切です。孤独な生活は、食事のリズムが崩れるなど健康面のリスクが大きいと言われています。人との交流機会をなくさないためにも、身体が動くうちは仕事を続けると良いでしょう。

4. 生きがいを感じられる

高齢になっても仕事を続けることは、生きがいを感じられる点でも重要です。長く仕事を続けていた方にとって、定年退職は大きな生きがいの喪失につながります。短い時間でも仕事をしていれば、社会に貢献できているという実感が得られるでしょう。

高齢者の生きがいについては、関連記事の「【保存版】高齢者の生きがいの見つけ方を解説!重視すべきポイントや重要性を紹介」で詳しく解説しています。「もっと張り合いのある日々を送りたい」と考えている方に役立つ情報を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

5. 自身のスキル・経験を引き継げる

定年後も働き続けることで、自身のスキルや経験を若手社員に引き継ぐ時間が生まれます。経験を引き継ぐことは、会社の人材育成に貢献できるため、定年後に仕事を続けるモチベーションになるでしょう。

また高いスキルや経験のある方は、同じ会社で働き続けるほか、別の会社で管理職に就ける可能性もあります。自身の培った経験で若い人の役に立てれば、仕事のやりがいにつながるでしょう。

70歳定年制に向けた企業の3つの取り組み

70歳定年制に向けた企業の取り組み

国は70歳まで働き続けられる環境づくりを、企業に求めています。こちらでは、70歳定年制に向けた企業の3つの取り組みを解説します。

  1. 定年の引き上げ・廃止
  2. 継続雇用制度の導入
  3. 創業支援

一つひとつ見ていきましょう。

1. 定年の引き上げ・廃止

2021年の高年齢者雇用安定法の改定により「70歳までの定年の引き上げ」または「定年廃止」が努力目標になりました。既に2013年の改正で「65歳までの定年引き上げ」が義務づけられており、努力義務ではあるもののさらに引き上げられたことになります。

国は高齢者の雇用確保措置を行っている企業数を「高年齢者雇用状況等報告」で毎年公表しています。令和4年度の調査では、定年引き上げを行っている企業は25.5%、定年制度の撤廃は3.9%でした。定年の引き上げは、今後さらに多くの企業に普及していくと考えられます。

2. 継続雇用制度の導入

継続雇用制度とは、定年を迎えた社員が希望した場合に、雇用継続を企業に義務付ける制度です。これまでは、継続雇用先は自社と子会社などの関連会社に限られていました。しかし、2021年の高年齢者雇用確保安定法の改正では、子会社以外だけでなく他の企業での雇用継続も対象になりました。

継続雇用制度は定年が延長されるわけではなく、一度退職をして再雇用される形態を取ります。そのため多くの場合、正規から非正規に雇用形態を変えることが一般的です。

3. 創業支援

働き続けるための環境づくりは、雇用だけではありません。雇用以外の就業機会の確保として、創業支援措置を取ることも認められています。創業支援措置とは、具体的に以下の2つです。

  • 70歳まで業務委託契約で働ける制度の導入
  • 70歳まで事業主等が行う社会貢献事業で働ける制度の導入

業務委託契約とは、社員が個人事業主になり会社から業務を受託する働き方です。雇用ではないものの、会社から仕事を受託できるため60歳以降も働けます。

また社会貢献事業で働ける制度とは、事業運営に対する出資や事務スペースの提供などの援助を行うことです。創業支援措置により、社員にとって定年前に比べて自由度の高い働き方ができるでしょう。

70歳まで働く人の割合・就労条件

70歳まで働く人の割合・就労条件

定年後の就労を考えている方にとっては、働いている人の割合や就労条件が気になるという方は多いでしょう。こちらでは、70歳までの就労の実態を解説します。

  1. 就労割合
  2. 雇用形態
  3. 収入

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 就労割合

令和4年度高齢社会白書」によれば、60歳代前半の約7割の方が働いています60代の就労している方の割合は、以下の表を確認してみてください。

60~64歳 65~69歳
2021年 71.5% 50.3%
2016年 63.6% 42.8%
2011年 57.1% 36.2%

60歳以上の就労している人の割合は、10年で14%程度増えています。高齢者の雇用確保の取り組みが国全体で進められているため、今後も上昇していくことが考えられます。

2. 雇用形態

60歳以上の方の雇用形態の多くは、非正規雇用です。令和4年度高齢社会白書」によると、男女別の各年代の非正規雇用者率は以下の表のとおりです。

男性 女性
55~59歳 10.5% 59.1%
60~64歳 45.3% 74.7%
65~69歳 67.8% 83.9%
70~74歳 74.0% 83.8%
75歳以上 73.0% 71.0%

男女共に60歳を境に、非正規雇用者率が大幅に増加しています。60代後半になると男性が67.8%、女性が74.7%と非正規雇用が大半です。

3. 収入

日本労働組合総連合会(連合)の「高齢者雇用に関する調査2020」によると、正規雇用の平均給与は33万円、非正規雇用は13万円です。64歳と69歳まで働いた場合の給与収入の目安は、以下の表のとおりです。

正規雇用 非正規雇用
60~64歳まで働いた場合 1,980万円 780万円
60~69歳まで働いた場合 3,960万円 1,560万円

正規雇用と非正規雇用では、総収入に倍以上の違いが生まれます。また、正規雇用で働いていた方が65歳から非正規雇用に変わると、10年間の給与収入は2,760万円になります。

70歳まで働けるおすすめの仕事5選

70歳まで働けるおすすめの仕事

60歳以降も働きたいと考えている方の中には、どのような仕事ができるのかわからない方もいるでしょう。こちらでは、70歳まで働けるおすすめの仕事を紹介します。

  1. マンション管理員
  2. 清掃員
  3. 警備員
  4. 送迎
  5. 接客

60歳を過ぎてもできる女性の仕事については「【保存版】60過ぎてもできる仕事5選!女性におすすめの働き方や定年のない求人を紹介」で解説しています。働き方について詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。

1. マンション管理員

マンション管理員とは、敷地内の清掃や受付などを行う仕事です。短時間での勤務など柔軟な働き方ができるため、体力に自信がない方や趣味の時間などを充実させたい方に向いています。

雇用形態は、マンション管理会社などで非正規の時給制で働くことが一般的です。マンション管理員には70歳以上の方も多いため、長く続けられる仕事と言えます。

マンション管理員の仕事については、関連記事の「【徹底解説】マンション管理員(管理人)の7つの仕事と勤務形態【求人情報あり】」で詳しく解説しています。具体的な求人情報も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

2. 清掃員

清掃は、オフィスビルや公共施設などでの仕事です。シニア向けの求人が数多くあり、男女問わず働けます。1人で作業することが多いため、人間関係が煩わしく感じる方でも心配ありません。

資格など特別なスキルが必要ないため、定年退職後から清掃の仕事を始める方は多くいます。清掃の仕事については、関連記事の「【必見】60才から始める清掃の仕事の特徴4選!メリット・デメリットも紹介」で詳しく紹介しています。清掃の仕事の特徴が理解できる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。

3. 警備員

警備は、スーパーやショッピングモールなど商業施設の巡回などをする仕事です。日中の仕事のほか、深夜など様々な時間帯で働けることが特徴です。警備員の仕事を希望する若年層が少ないため、シニア向けの求人が多数あります。

また、イベント会場や工事現場の交通誘導など短期の仕事があることも特徴です。屋外での仕事も多いため、体力に自信がある方におすすめです。

4. 送迎

送迎は、病院や福祉施設の利用者を車で目的地に送る仕事です。多くの場合、普通自動車を利用するため普通免許があれば仕事ができますまた、保育園や学校のスクールバスの求人もあります。

ただし、スクールバスは中型免許が必要です。送迎の仕事は朝と夕方だけの場合が多く、丸一日拘束される仕事ではないため、プライベート時間の充実も図れます。

5. 接客

接客は、飲食店や小売店での仕事が数多くあります。接客スタッフは多くの業界で常に人手不足であるため、シニアは重宝されます

コンビニのアルバイトなどでは、早朝勤務もできるため、日中の時間を自由に過ごすことも可能です。お客さん対応や様々な世代が働く職場であるため、人との交流が好きな方におすすめです。

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