【今日からできる】健康寿命を延ばす方法10選【もしもの時の備えも紹介】

「いつまでも元気に暮らしたい」
「健康寿命を延ばすために普段からできることは何だろう?」
「介護が必要になって家族に迷惑をかけないか心配」

平均寿命が延び続けているなかで「ただ長生きすること」だけではなく「健康であること」への関心が高まっています。ところが、健康を維持するためには何をしたら良いのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では介護や支援を受けずに自立して暮らせる期間を指す「健康寿命」を延ばすことに焦点を当て、以下の内容について解説します。

  • 健康寿命を延ばすメリットと厚生労働省の施策
  • 健康寿命を縮める原因
  • 延ばす方法
  • 今からできる備え

今日から実践できることばかりなので、ぜひ最後までお読みください。

健康寿命を延ばすメリットと厚生労働省の施策を解説

健康寿命を延ばすメリットと厚生労働省の施策を解説

健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指します。日本人の平均寿命は延び続けていますが、必ずしも「元気なお年寄り」というわけではありません。

以下の表では、2010年から2016年までの平均寿命と健康寿命の差を一覧にしています。

【男性】

2010 2013 2016
平均寿命 79.55 80.21 80.98
健康寿命 70.42 71.19 72.14
9.11 9.02 8.84

【女性】

2010 2013 2016
平均寿命 86.30 86.61 87.14
健康寿命 73.62 74.21 74.79
12.68 12.4 12.35

参考:厚生労働省|平均寿命と健康寿命の推移

「長生き」といっても、一人では生活できない状態が長く続くのでは苦しいですよね。超高齢社会の中では、ただ長生きするのではなく「健康に生きる」という意識が重要です。

厚生労働省は「健康日本21(二次)」という運動を通して、国民・企業に健康づくりの取り組みを浸透させようとしています。健康寿命を延ばすことは中心課題として扱われており、行われているのは以下のような取り組みです。

  • 生活習慣病の発症予防・重症化予防
  • こころの健康の維持
  • 子どもの食習慣・運動習慣改善
  • 健康を支え、守るための社会環境の整備

2011年には「健康寿命を延ばしましょう」をスローガンに「スマート・ライフ・プロジェクト」が開始され、国民の健康づくりを応援・推進する運動が行われるなど、健康寿命への注目度は年々高まっています。

また、健康寿命を延ばす大きなメリットは、介護が必要な期間を短縮できることです。期間が短くなることで、介護をする側・される側両方の心身の負担を軽減できます。さらに医療費や介護に必要な費用など、経済的な不安も少なくなりますよね。

参考:e-ヘルスネット|健康寿命

内閣府|高齢化の状況

健康寿命を縮める原因6選

健康寿命を縮める原因

こちらでは、内閣府の調査「65歳以上の要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因」を参考に、健康寿命を縮めてしまう原因を紹介します。

  1. 認知症
  2. 脳の疾患
  3. 加齢による衰弱
  4. 骨折・転倒
  5. 関節の疾患
  6. 心臓の疾患

初期症状なども紹介するので、ご自身の最近の様子を振り返ってみてください。当てはまる症状がある方は、すぐに専門機関を受診しましょう。

1. 認知症

占める割合:18.7%

認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態です。一度発症すると元の状態に戻すことが難しい場合が多いので、進行をできるだけ緩やかにすることを目標に治療が行われます。

原因は完全には解明されておらず、症状にも様々な特徴があります。以下の症状が現れた場合は、要注意です。

  • 少し前のことを忘れる
  • 料理や家電の操作方法など今まで出来ていたことができなくなる
  • 日付や時間が分からなくなる
  • 無気力無関心になる
  • 物を盗まれたなどの被害妄想をするようになる
  • 言われたことをすぐに理解できなくなる

認知症は早期発見・早期治療が非常に重要なので、異変を感じたらすぐに病院へ行きましょう。

参考:内閣府|高齢期の暮らしの動向(2)

2. 脳の疾患

占める割合:15.1%

脳の疾患のなかでも脳卒中が最も多く、発症すると体のマヒや言語障害・意識障害などの後遺症を残す場合が多いです。以下のような生活習慣病が原因となるので、日々の食事や運動に気を遣うことが予防につながります。

  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 糖尿病

手足が痺れるようになったり、激しい頭痛が起きてうまく喋れなくなったりしたら症状が現れている可能性があります。

3. 加齢による衰弱

占める割合:13.8%

加齢によって心身が衰弱した状態である「フレイル」に悩む人は年々増えていて、注目度も急上昇中です。加齢によって体の機能が落ちて外出機会が減り、心の働きも衰弱するケースが多いです。

生活習慣を改善するだけでなく、社会との関わりを断たないようにしましょう。「心や身体の疲れやすさ」を初期に感じることが多いのが特徴です。

疲れやすさの原因や予防法については関連記事「【今すぐチェック】高齢者が疲れやすい原因を徹底解説!5つの予防法も紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

4. 骨折・転倒

占める割合:12.5%

意外と多いのが「骨折・転倒」です。高齢になると骨折や転倒が非常に大きなけがにつながり、寝たきりの状態を引き起こすことも珍しくありません。

特に「骨粗しょう症」が引き金になることが多いです。この病気は女性に多くみられ、健康寿命が男性に比べて延び悩む原因の1つと考えられています。

骨粗しょう症にかかると骨密度が低下して骨がもろくなり、些細な転倒でも骨折のリスクが高まります。骨折や痛みによって運動ができなくなり、さらに骨が弱くなるという悪循環も生みかねません。

普段の食事からカルシウムやビタミンDを積極的に摂取して、骨を強くしていきましょう。

5. 関節の疾患

占める割合:10.2%

以下の部位に起こりやすく、骨がすり減ったり関節が変形したりすることで日常生活が困難になります。

  • 股関節

特に、歩行時に痛みが現れる場合は要注意です。適度な運動を日ごろから行い、バランスの良い食事をとることが予防につながります。

6. 心臓の疾患

占める割合:4.7%

心筋梗塞などが代表的で、生活習慣の乱れが原因です。以下のような初期症状が現れたら、注意しましょう。

  • 息切れしやすくなった
  • 倦怠感がある
  • 胸やけ、圧迫感
  • 腕や肩、歯の痛み

心臓の疾患を早期発見するためには、定期検診が非常に有効です。

【今日から実践】健康寿命を延ばす方法10選

【今日から実践】健康寿命を延ばす方法

こちらでは、健康寿命を伸ばす方法を紹介します。

  1. 栄養バランスの良い食事をとる
  2. 適正体重を保つ
  3. 喫煙を控える
  4. 過度な飲酒を控える
  5. 日常的に運動する
  6. 質の良い睡眠を十分にとる
  7. 社会関係を保つ
  8. 脳のトレーニングを行う
  9. 歯や口腔内の健康を保つ
  10. 定期的に健康診断を受ける

死因は年齢によって分布が異なるので、単に疾患を個別に予防するのではなく、様々な病気を網羅的に予防することが重要です。普段の生活習慣を整えることが最も効果的な予防法なので、できるものから取り入れていってくださいね。

1. 栄養バランスの良い食事をとる

以下の点に気を付けて、毎日の食事を作ってみましょう。

  • 魚や野菜を中心にする
  • 塩分や脂質・糖質は少なめにする
  • カリウムやマグネシウムを含む食材を積極的にとる
  • 食物繊維や大豆製品を積極的に摂取する
  • 赤肉・加工肉などの多量摂取は控える
  • 甘味飲料は控えめにする
  • 脂質や乳製品の摂取量は年齢に応じて変化させる
  • 食塩の摂取は最小限にする

健康のためには動脈硬化を予防し、脂肪を減らすことが重要になります。また、栄養をバランスよく摂取することで吸収率を最大限まで高められます。

2. 適正体重を保つ

肥満状態は、様々な病気の原因になります。一方で、痩せすぎも運動器障害の原因になるので、適正体重を保つようにしましょう。

厚生労働省は、50~69歳は20~24.9、70歳以上は21.5~24.9を適切な BMI の範囲として定めています。BMIは、以下の計算式から求められるので、まずはご自身の現状を把握しましょう。

BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗

食事量や運動量を調節し、無理のない範囲で体重を管理していくのがおすすめです。

参考:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)

3. 喫煙を控える

喫煙の習慣は、様々な病気の発症リスクを高めます。特にがんのリスクを大きく増加させるので、喫煙習慣がある方は少しずつ1日のタバコの量を減らしていきましょう。

また、ご自身がタバコを吸わない場合でも受動喫煙に注意してください。

4. 過度な飲酒を控える

過度の飲酒は、以下のような病気のリスクを高めます。

  • がん
  • 循環器病
  • 高血圧
  • アルコール依存症

「どうしても飲み過ぎてしまう」という方は休肝日を作ったり、寝酒を避けたりといった習慣を徐々につけていくのがおすすめです。

5. 日常的に運動する

日常的な運動は筋肉や骨などの機能低下を防ぐだけでなく、心のリフレッシュにも効果があります。たまに激しい運動をするのではなく、日常的に緩やかな運動を行うことがポイントです。

現在運動習慣がない方は、いきなり激しい運動をすると怪我をする恐れがあるのでウォーキングから始めましょう。軽い運動から始めて、徐々に習慣化できると理想的です。

また、普段の買い物を徒歩で行くようにしたり階段を積極的に使ってみたりすることも効果的です

6. 質の良い睡眠を十分にとる

歳をとると睡眠が浅くなり質が下がることで、生活習慣が乱れたり病気のリスクが高まったりする恐れがあります。以下の点に気をつけて、睡眠の質を高めていきましょう。

  • 眠気がないのに無理に寝ようとしない
  • 長時間の昼寝をしない
  • 自分に合った寝具を使う
  • 入浴時間や食事時間に気を配る
  • アルコールやカフェインの摂りすぎに注意する

また、適度な運動をすることも睡眠の質を高める上では非常に効果的です。

7. 社会関係を保つ

孤独になると心が衰弱していってしまうので、社会関係は断たないようにしましょう。特に、一人暮らしをしている方は趣味やボランティアなどを通じて交流の機会を持つのがおすすめです。

体力に余裕がある方なら、働いてみるのも良いでしょう。マンション管理員や清掃作業なら経済的な支えになるだけでなく適度な運動にもなり、やりがいを感じられるのでおすすめです。

高齢者でも働ける仕事については、関連記事「【人気】おばあちゃんでもできる仕事8選!高齢者に向いている求人の探し方も紹介」「【必見】60歳を過ぎても働ける男性の仕事5選!積極採用の業種や探し方を解説」で詳しく解説しているのでぜひ読んでみてくださいね。

8. 脳のトレーニングを行う

認知症予防には、脳のトレーニングを行うことが効果的です。病院などが実施する「認知症予防のためのプログラム」などもありますが、普段から人と積極的に会話をしたり指を動かす作業を行ったりすることも脳のトレーニングになります。

他者と交流でき、手指を動かせるスポーツや楽器演奏などの趣味は非常に効果的だといえます。

9.歯や口腔内の健康を保つ

歯や口腔内の状態は、身体全体の健康において非常に重要です。歯や口腔内の状態が悪化すると食事が満足に取れなくなるだけでなく、誤嚥(ごえん)の危険性も高まります。

健康を維持するために、以下のことに気をつけて過ごしましょう。

  • 歯磨きを正しく行う
  • 表情筋のトレーニングをする
  • よく噛んで食べる
  • 定期的に歯科検診を受ける

歯や口腔内は軽視しがちですが、非常に重要なので普段から心がけてくださいね。

10. 定期的に健康診断を受ける

自分では気づきにくい身体の変化が、重大な疾患につながることもあります。早期発見・早期治療を行うためにも、定期的に健康診断を受けましょう。

また何か異変を感じた時にすぐに相談できるように、かかりつけ医を決めておくのもおすすめです。

健康寿命と平均寿命の差に備える方法3選

健康寿命と平均寿命の差に備える方法

こちらでは健康寿命と平均寿命の差の期間に備える方法を紹介します。

  1. 老後資金を貯蓄する
  2. 保険に加入する
  3. 家族と頻繁に連絡を取る

「健康寿命=寿命」になるのが理想的ですが、介護が必要になることがあるかもしれません。万が一健康を害することがあっても安心して暮らせるよう、普段から備えておきましょう。

1. 老後資金を貯蓄する

経済的な不安を抱えていては、安心して暮らせません。また、資金が不足しては満足な治療を受けられない可能性もあります。

健康なうちから十分に老後の資金を貯蓄しましょう。資産運用を始めたり働いたりして、年金以外の資金源を確保しておくのがおすすめです。

心身の負担にならない程度に働くことは、経済的な余裕を生み出すだけでなく健康にも非常に効果的です。老後資金を貯蓄するおすすめの方法は、関連記事「【保存版】60 歳からお金を貯める方法7選!必要な生活資金やNG習慣も解説」で詳しく解説しているのでぜひ確認してみてください。

2. 保険に加入する

医療保険や介護保険に加入しておくことは、もしもの時の備えになります。安心できるだけでなく、貯蓄でカバーするよりも費用対効果が高い治療や介護を受けられる可能性があります。

保険に加入する際は、プロに相談して現在の資産や健康状態に適したプランを選ぶのがおすすめです。

3. 家族と頻繁に連絡を取る

一人で生活を送れなくなってしまった時にすぐに頼れるよう、頻繁に家族とは連絡を取っておきましょう。特に、家族と離れて暮らしている場合は、すぐに連絡を取れるような体制を整えておいてください。

高齢になると風邪などの小さな感染症でも、命に関わる事態につながることがあります。頻繁に連絡を取っていれば異変にも気づいてもらいやすいので、万が一の事態を防げます。

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