【要対策】高齢者の筋力低下による5つのリスク!原因とトレーニング方法も紹介
「筋力が低下して若い頃のように体が動かせなくなった」
「最近つまずきやすくなって怪我をしないか心配」
「体力を維持するためにはどんなトレーニングが効果的なの?」
年齢を重ねて、筋力が落ちていることを実感している方は多いかもしれません。筋力低下を放っておくと、病気にかかるリスクを高めてしまう可能性があります。
そのため、筋力が落ちることによるリスクを知ったうえで適切に予防することが大切です。
そこでこの記事では、高齢になって筋力の低下を実感している方に向けて、以下の内容を解説します。
- 筋力が低下する理由
- 引き起こすリスク
- 筋力を向上させるトレーニング
今すぐ実践できるトレーニング方法も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
高齢者の筋力が低下してしまう4つの原因
年齢を重ねると筋力が低下してしまう理由は、以下の4つです。
- 加齢による筋繊維の萎縮
- 運動量が足りていない
- 食事が偏っている
- 病気や疾患
ご自身がどの理由に当てはまっているか、確認しながらお読みください。
1. 加齢による筋繊維の萎縮
年齢を重ねることで、体力は次第に低下します。筋繊維の数が減少する上に萎縮してしまい、筋肉量が落ちてしまうからです。以下のグラフは、日本国民の体力や運動能力の現状をチェックするために、スポーツ庁が行った「体力・運動能力調査」の上体起こしの結果です。
参照:年齢別テストの結果(e-Stat)
男女ともに17歳を最大にして、少しずつできる回数が減少していることがわかります。加齢が原因で筋力が低下すると、機敏な動きが難しくなったり、柔軟さが失われてしまったりします。
2. 運動量が足りていない
筋力の低下を防ぐには、習慣的に運動することが有効です。しかし、毎日十分な運動量をこなしている高齢者は少ない現状にあります。以下の表は、厚生労働省が高齢者に推奨する運動量の目安です。
引用元:健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(厚生労働省)
※メッツとは…身体活動の強度を表し、安静座位時を1メッツとし、その何倍のエネルギーを消費するかという指標のこと
1日40分以上歩く程度の運動量が求められています。しかし、実際に達成できている高齢者の割合は以下のとおりです。
引用元:健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(厚生労働省)
厚生労働省が求める基準以上の運動量を、高齢者の半数以上が達成できていないことがわかります。筋力が低下してしまう原因の1つは、運動量が足りていないことです。
3. 食事が偏っている
年齢を重ねると食べられる量が少なくなるだけでなく、食事内容が同じようなものになることがあるでしょう。「脂っぽい肉類は受け付けないので野菜が中心」「手軽に食べられるパンや麺類が多い」などが、例としてあげられます。
しかし筋肉はたんぱく質で作られているため、偏った食事は筋力低下を助長させる原因です。運動量が足りていたとしても、必要な栄養が足りていないと筋力が落ちてしまいます。たんぱく質を積極的に摂取できるよう、献立を考えましょう。
4. 病気や疾患
全身の筋力が低下する「サルコペニア」という疾患が原因の可能性があります。65歳以上の15%程度の高齢者がサルコペニアになっているいわれています。なおサルコペニアは2通りに分類でき、かかる原因は以下のとおりです。
名称 |
原因 |
一次性サルコペニア |
加齢 |
二次性サルコペニア |
・活動量不足 ・栄養不足 ・身体的疾患 |
サルコペニアになると筋肉量が減少してしまうため、歩くことにも苦労するようになります。二次性サルコペニアの原因の中には、生活習慣の改善で防げるものがあります。筋力低下の実感がある方は、食事や運動などに配慮しましょう。
高齢者の筋力低下による5つのリスク
筋力低下を実感しつつも放置していると、以下のようなリスクがあります。
- 日常生活に支障がでる
- 生活習慣病にかかりやすくなる
- 認知症になりやすくなる
- 骨粗しょう症を発症しやすくなる
- 寝たきりの原因になる
これからも健康体で過ごしたい方は、ぜひ確認しておいてください。
1. 日常生活に支障がでる
筋力が低下すると、日常生活で以下のような影響が出てしまいます。
- 疲れを感じやすい
- よくつまずく
- 転びやすくなる
- ペットボトルのキャップが開けられない
- 手をつかないと立ち上がれない
- 横断歩道を青信号のうちに渡りきれない
- 階段を昇り降りには手すりが必要
普段の生活で困る場面が増えると、補助が必要になります。親族や介助スタッフなどに、お手伝いを依頼することになるでしょう。年齢を重ねても自立した生活を送りたい方は、筋力が落ちないように対策することが大切です。
2. 生活習慣病にかかりやすくなる
筋力が低下し身体活動量が落ちると、生活習慣病にかかるリスクが高くなるといわれています。体を動かさないと、消費するエネルギーが少なくなり、肥満につながってしまうからです。なお、生活習慣病とは、以下のような病気を指します。
- 脳梗塞
- がん
- 心筋梗塞
- 高血圧
- 糖尿病 など
高齢者が生活習慣病を防ぐためには、食事の改善とともに運動などで身体活動量を増やすことが大切です。
3. 認知症になりやすくなる
筋力が低下してしまい、体を動かすことに制限をかけてしまうと、脳は刺激を受ける機会が少なくなってしまいます。そのため、認知症になるリスクを高めてしまいます。
日頃の運動習慣は、認知症の1つであるアルツハイマー病の予防に効果的です。アミロイドβたんぱくの蓄積を防いだり、短期記憶の容量を増やしたりできます。ウォーキングなどの有酸素運動や、自宅でできる筋力トレーニングなどを行い、認知症を予防しましょう。
なお、認知症になる原因は、筋力低下だけではありません。どのような人が認知症になりやすいか知りたい高齢の方は、関連記事「【要注意】認知症になりやすい人の特徴11選!今日からできる防止策もあわせて紹介」にて確認してみてください。
4. 骨粗しょう症を発症しやすくなる
骨粗しょう症は、筋力低下が1つの原因だと言われています。骨がもろくなって骨折しやすくなってしまうのは、運動量が足りていないからだと考えられているからです。
骨は負荷をかけることで、形成に必要なカルシウムが効率的に吸収されます。そのため、高齢の方が骨粗しょう症を防ぐためには、運動が欠かせません。
また、骨の健康状態を保つために、カルシウムとあわせてビタミンDの摂取が必要です。日光浴により体内でビタミンDを生成できるため、太陽が出ている時間帯にウォーキングしてみましょう。
5. 寝たきりの原因になる
筋力が低下すると、転倒するリスクが高くなります。高齢者の場合は転倒による怪我が、寝たきりの原因になることがあります。転倒で捻挫や骨折すると運動できない期間が長くなるため、さらに筋力が低下して立って生活することが困難になってしまうからです。
高齢になると筋肉量が少なくなり、ちょっとした段差で転倒しやすくなってしまいます。寝たきりの要因の1つである転倒を防ぐためには、運動習慣を身につけることが大切です。
高齢者の筋力低下を予防するために効果的なトレーニング5選
加齢が原因で筋力は衰えてしまいます。そのため、少しでも筋力低下を予防するために、日頃から体を動かす習慣を身につけることが大切です。ここでは、5つのトレーニングを紹介します。
- ブリッジ
- つま先上げ+かかと上げ
- スクワット
- 片足立ち
- 足上げ
椅子に座ってできるトレーニングも紹介しているので、ぜひこの記事を読みながら実践してみてください。
1. ブリッジ
仰向けで膝を曲げて立てた状態から、ゆっくりとお尻を上げていくトレーニングです。2回を1セットとし、1日2〜3回取り組んでみてください。なお、目安は週に2~3回の頻度です。
- 仰向けに寝て全身の力を抜く
- 膝を曲げて背中や腰を床にぴったりとつける
- お尻から腰・背中の順にゆっくりと上げていく
- お尻が頂点まで上がったら反対の順番で降ろしていく
立った状態ときに上半身の体重を支えるお尻の筋肉が鍛えられるとともに、猫背や腰痛にも効果があります。寝ながらできるトレーニングなので、寝る前やご自宅でくつろいでいるときにもやってみてください。
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2. つま先上げ+かかと上げ
椅子に座った状態で行えるトレーニングです。10回1セットを3回、週に2~3回を目安に行いましょう。手順は以下のとおりです。
- 背筋を伸ばして椅子に座る
- 足のつま先(かかと)を2秒かけて上げる
- 2秒かけて元に戻す
ポイントは、つま先を上げたときにすねの筋肉が硬くなっていることです。また、かかとを上げた際には、ふくらはぎの筋肉が硬くなっていることをチェックしてみましょう。
椅子に座ってトレーニングができるので、テレビを視聴しながら行えるのが魅力です。筋力低下を防ぐために、今日から実践してみてください。
3. スクワット
椅子から立ち上がったり座ったりして、スクワットを行うことで筋力低下を防ぎます。
- 背筋を伸ばして椅子に座る
- 少し前かがみになる
- 太ももに力を入れて立ち上がる
- ゆっくり椅子に座る
椅子に座るときに「ドスン」と勢いをつけて座らないのがコツです。また、お尻を後ろに突き出すイメージで座ると、筋肉に負荷をかけられます。立ち上がるときと、座るときの動作が同じになるように意識してみましょう。
なお、10回を1セット×3回、週に2~3回取り組むことをおすすめします。
4. 片足立ち
バランスを取りながら片足で立つトレーニングで、1分間×3回を毎日行うことを推奨します。以下の3つのコツを押さえて取り組んでみてください。
- 上げた膝の角度が90度になるように意識する
- 体が傾かないようにお腹周りに力を入れる
- 腕は胸の前で組む
なお、うまくバランスが取れない高齢の方は、壁などに軽く手を添えて行いましょう。
5. 足上げ
真横に足を広げて行うトレーニングです。壁や椅子などに軽くつかまったうえで、以下の手順のとおり行ってみてください。
- まっすぐ立つ
- 足を真横に30~45度1秒かけて開く
- 1秒で元に戻す
上半身が動かないようにするのがコツです。左右それぞれ10回ずつを1セットとし、3回行ってみてください。頻度は週に2~3回で十分なので、すきま時間に実践してみましょう。
なお、トレーニング以外で体を動かしたい方は、関連記事「【お手軽】高齢者におすすめの運動5選!運動時間の目安や注意点も紹介」がおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。
高齢になっても働き続けることは筋力低下を防ぐ効果がある
家にいると、体を動かすことがおっくうに感じてしまう方も多いでしょう。そのような方は、体を動かす仕事で筋力低下を防ぐのがおすすめです。
たとえば、本ブログを運営する「株式会社うぇるねす」では、マンションの管理員として清掃活動を行います。窓を拭いたりフロアを掃いたりすることで、全身を動かして働けるのが魅力です。実際に働いている方から、以下のような喜びの声が届いています。
- 全身運動になる
- 仕事の次の日は体が軽い
- 眠れるようになった
体を動かしながら働くことで、筋力低下を防げることが実感できるでしょう。
厚生労働省が推奨する高齢者の1日あたりの運動量は6,000歩以上なのに対し、うぇるねすでは「1日1万歩を目標」に作業をしている方がいるほどです。働くことで筋力低下を防ぎたい方は、ぜひお気軽に「うぇるねす」までお問い合わせください。
【全国採用】うぇるねすでは一緒に働く仲間を募集しています
本ブログを運営する株式会社うぇるねすでは「マンションサポーター」として一緒に働く仲間を募集しています。マンションサポーターとは、マンションの管理員がお休みする際に代わりに業務を行う仕事です。
うぇるねすで働くマンションサポーターには定年がありません。「時間や場所に縛られない、自分で自由に選べる働き方」が実現できます。
実際に現役のマンションサポーターから、以下の声が届いています。
- 社会との繋がりができて感謝されるのが嬉しい
- 働く日程・時間が選べるのでゆとりや余裕が出来た
- 適度な運動になるので仕事の次の日は体が軽い
- 色々な街に行けて旅行気分が味わえる
少しでもうぇるねすの仕事に興味を持たれた方は、以下のボタンから詳しい業務内容をご覧ください。