【完全版】マンション清掃員の3つの仕事内容!必要な能力から管理員との違いまで解説
「マンション清掃員に興味があるので、仕事内容や必要な資質について知りたい」
「清掃業は未経験なので、仕事を覚えられるのか不安」
「マンション清掃の仕事は、体力のない高齢者でもできるの?」
マンション清掃員は年齢や経験が不問の求人が多いため、定年退職後の仕事として人気です。また近年、マンション数は増加傾向にあり、清掃員の需要も増えてきています。
しかし、マンション清掃員に興味がある方の中には、詳しい仕事内容がわからないため、自分でもできるのか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では
- 仕事内容
- 向いている人
- 必要な能力
- メリット・デメリット
- マンション管理員との違い
について解説します。マンション清掃員に興味はあるが応募に踏み出せない方は、ぜひ参考にしてみてください。
マンション清掃員の仕事内容は「共用部の日常清掃」
マンション清掃員の仕事は、廊下などの共用部を掃除することです。専有部である住居内の掃除は、業務範囲ではありません。
また、清掃員の仕事は日常的な清掃業務を担当します。数ヶ月に1回程度行う「定期清掃」や、高所部分の掃除などの「特別清掃」は業務に含まれません。「定期清掃」「特別清掃」は専門的な技術が必要なため、日常清掃とは別に業者に依頼するためです。
マンション清掃員の仕事は、共用部の日常的な清掃を行うことと理解しておきましょう。
マンション清掃員の3つの仕事内容
マンション清掃の仕事は、屋内外に数多くあります。こちらでは、マンション清掃員の3つの仕事について解説します。
- 建物内の掃除
- 敷地内のゴミ拾いや草取り
- ゴミ捨て場の清掃
それぞれ詳しく見ていきましょう。
またマンション管理員の具体的な仕事内容や1日のスケジュールについては、関連記事の「マンション管理員(管理人)をやってみたらわかる4つの面白さ【1日のスケジュールを紹介】」で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
1. 建物内の掃除
建物内の掃除とは、主に以下の共用部の掃き掃除やモップがけの仕事です。
- エントランス
- 廊下
- 階段
- エレベーター
建物内の共用部は、毎日多くの居住者が通るため、掃除をしないとすぐに汚れが溜まります。居住者にとっては汚れが目につきやすいため、毎日こまめに清掃することが大切です。
また仕事は清掃だけでなく、切れた電球の交換など簡易な設備点検や修繕が含まれることがあります。
2. 敷地内のゴミ拾いや草取り
清掃は、マンションの建物内だけでなく、屋外も対象になります。具体的には、敷地内にある駐車場の清掃や、植え込み部分の草取りなどの業務です。
屋外の清掃は、雑草が伸びてくる夏場や落ち葉の多い秋には多くの仕事が発生します。ただし仕事は清掃や草取りなどに限られ、伸びてきた樹木の剪定などは、別途業者に依頼することが多いです。
3. ゴミ捨て場の清掃
マンションのゴミ捨て場の清掃は、衛生面などから大切な仕事です。清掃は、毎日ゴミ収集車による回収後に行います。
ゴミ捨ての曜日や分別は、自治体やマンションで決められていますが、ルールが守られないことを理由に回収されない場合があります。回収されなかったゴミの再分別などの作業は、マンション清掃員が行っているのが実情です。
マンション清掃員に向いている人の3つの特長
マンション清掃員の仕事を検討している方の中には、自分に向いた仕事であるか不安に感じている方もいるでしょう。こちらでは、マンション清掃員に向いている人の特徴を、以下の3点から解説します。
- 体を動かす仕事がしたい
- きれい好き
- 人に喜んでもらうことが好き
一つひとつ見ていきましょう。
1. 体を動かす仕事がしたい
マンション清掃員の仕事は、体を動かす仕事をしたい方に向いています。清掃の仕事は、マンション内を歩いて移動し、作業自体も体全体を使うため運動不足の解消に適しています。
シニア向けの清掃員の仕事は、半日程度など短時間勤務が可能であるものが多く、過度に体に負担を抱えることはありません。体力には自信がないけど、健康のために仕事で体を動かしたいという方には、マンション清掃員は適した仕事と言えます。
2. きれい好き
きれい好きな方は、マンション清掃員の仕事に向いています。マンション清掃員は、居住者が快適に生活できるように、建物内外をきれいに保つことが仕事です。マンション清掃員は、細かい汚れや美観に気づけることが大切です。
「生活の場をできるだけきれいに保ちたい」という意識で仕事をされる方は、居住者から重宝されるでしょう。
3. 人に喜んでもらうことが好き
「人に喜んでもらいたい」という気持ちで仕事ができる方は、マンション清掃員に向いています。マンション清掃の仕事は、管理組合や居住者に代わって掃除をするサービス業です。マンションがきれいに保たれれば、居住者に喜ばれ感謝の言葉をかけてもらうことは少なくありません。
また人に喜んでもらいたいという気持ちで仕事をしていれば、居住者と良好な関係を築けます。マンション清掃員の仕事は、1人で作業することが多いですが、居住者と挨拶を交わすなど人間関係を良好にすることは大切です。
マンション清掃員の仕事に求められる能力3選
清掃の仕事が未経験の方は、仕事ではどのような能力が求められるのかわからないという方もいるでしょう。こちらでは、マンション清掃員に求められる能力を以下の3点から解説します。
- 段取り能力
- 根気強さ
- 安全意識
それぞれ詳しく見ていきます。
1. 段取り力
マンション清掃は、限られた時間内に、その日の状況に応じて段取り良く仕事を進める必要があります。
清掃には、基本となる手順があります。例えば、はじめに天井のクモの巣を払って、掃き掃除をしてモップがけをするなどの手順です。多くの場合は、ルーティンワークとして粛々と仕事を進められます。
しかし「修繕工事があるので、廊下の掃除を早く終わらせる必要がある」「多くの落ち葉があり処理しなくてはならない」など、日によって段取りが変わることは少なくありません。
その日の状況に応じて、勤務時間内に仕事を終わらせる段取り力は、マンション清掃員にとって大事な能力です。
2. 根気強さ
汚れを落とす仕事は、根気強さが求められます。なかなか汚れが落ちない箇所があったとしても「時間をかけて清掃をする」「普段とは違った薬品を試してみる」など、根気強く取り組むことが大切です。
また仕事に慣れてくると、単純作業に飽きてくることがあります。単純作業であっても、もくもくと根気強く作業をし続けられる力は欠かせません。
3. 安全意識
清掃中の安全意識を常に持つことが大切です。マンションは生活の場であることから、清掃中を理由に居住者の通行を止めるなどの措置はなるべく避けなければなりません。居住者の生活に影響を与えずに、清掃を進めるためには、安全意識を持って作業をすることが大切です。
また、自身が作業中に怪我をしないように安全への意識をしっかり持つことが必要です。清掃中は、足元が濡れていたり脚立を使ったりなど不安定な足場で作業をすることが少なくありません。事故を防ぐためには、労働災害防止のためのマニュアルなどに沿って、安全に配慮して仕事を進めることが求められます。
マンション清掃員の3つのメリット
マンション清掃員になることのメリットはどのような点にあるのでしょうか。こちらでは、マンション清掃員のメリットを3点解説します。
- シニアの採用が多い
- 仕事のほとんどがルーティンワーク
- 1人で黙々と作業できる
1. シニアの採用が多い
マンション清掃員の求人の多くは年齢や経験が不問の場合が多く、定年後の仕事に向いています。清掃の仕事は、仕事が比較的覚えやすいため未経験でも採用しやすく、力仕事など体力が必要な業務が少ないことが理由です。
また、清掃の仕事は若い人に敬遠されがちなため、高齢者の採用に積極的です。清掃員はフルタイムでの雇用が難しい面があり、短時間勤務を希望するシニアのニーズと合致します。同年代の方が多く働いているため、これから清掃員を始める方にとっては心強いでしょう。
2. 仕事のほとんどがルーティンワーク
清掃の仕事の大半は、ルーティンワークであるため、単純作業が好きな方にとっては大きなメリットでしょう。
未経験から始める場合は、清掃の基本的な技術や手順を覚える必要があります。しかし、仕事を覚えたあとは、毎日決められた業務を粛々と進めることが可能です。
3. 1人で黙々と作業できる
清掃作業は、基本的には1人で行います。多くの人とチームで仕事をすることが苦手な方にとっては、1人でできる仕事であることはメリットと言えます。
ただし、居住者や管理組合との関係は良好に保つ必要があります。基本的な挨拶や報告など、最低限の人付き合いは必要です。
マンション清掃員の3つのデメリット
マンション清掃員の仕事には、業務や雇用面のデメリットがあります。こちらでは、以下の3点からデメリットを解説します。
- 効率が求められる
- 居住者からクレームを受ける場合がある
- 非正規雇用が多い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 効率が求められる
マンション清掃の仕事は、ある程度の効率性が求められます。限られた勤務時間内に、多くの場所を清掃する必要があるためです。
効率よく仕事を進めるためには、スケジュール管理が大切です。作業は1人ですることが多いため、自身で時間管理をして効率的に仕事を終わらせる工夫が求められます。
2. 居住者からクレームを受ける場合がある
マンション清掃員の仕事や態度に対して、居住者からクレームを受ける場合があります。特に、挨拶をしないなどを理由に居住者から「清掃員の態度が悪い」という不満を持たれるケースは少なくありません。
居住者は、管理費を払って清掃をしてもらっている立場です。マンション内を清潔に保つのはもちろん、清掃員の態度に問題があってはいけません。清掃員に悪気はなくてもクレームに発展してしまうことがあるため、居住者と良好な関係を築くことは大切です。
3. 非正規雇用が多い
マンション清掃員の仕事は、非正規雇用である場合が多いです。雇用の安定や保険加入などを重視する方にとっては、デメリットと感じられることは多いでしょう。
給与は、時給や日当で支払われることが一般的です。都内の場合、時給は1,000円程度に設定されています。短時間勤務であることが多いため、多くの月収を稼ぐことは難しいです。
マンション清掃の仕事は「マンション管理員」としての求人が多い
マンション清掃員の仕事を既に探している方は、求人の多くが「マンション管理員」であることに気づかれた方も多いのではないでしょうか。
マンション管理員は、マンション清掃員と違い、清掃だけではなく管理全般を担います。マンション管理員の主な仕事は、具体的には以下の7つです。
- 清掃
- 巡回・点検
- 立ち会い
- 受付
- 管理組合のサポート
- 管理会社への報告
- トラブル対応
巡回・点検とは、エレベーターや照明などの設備に不具合がないか確認する仕事です。設備や建物に修繕が必要になった際には、専門業者の作業の立ち会いをします。
また建物のハードに関わることだけではなく、居住者や外部者の受付窓口も管理員の役割です。また、居住者がマンションで生活する上で困ったことがあった場合の相談窓口にもなります。
ただし、管理員は、マンションの管理に関わることすべてに対応する必要はありません。業務は契約書などに具体的に明記されており、業務範囲外の仕事は、管理組合や管理会社に対応してもらいます。例えば、居住者同士の騒音トラブルへの対応などは、一般的には管理員の業務外です。
マンション管理員の仕事内容については、関連記事の「【徹底解説】マンション管理員(管理人)の7つの仕事と勤務形態【求人情報あり】」で詳しく解説しています。マンション管理員の仕事に不安がある方は、確認してみてください。
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