【対策あり】認知症が一気に進む原因5選!タイプ別の進行スピードの違いも解説
「物忘れが多くなったことに不安を感じる」
「急に認知症が進行することはある?」
「子どもたちに迷惑をかけたくない」
年齢を重ねてから「忘れっぽくなった」と感じる方は多いのではないでしょうか。加齢により脳が衰えたことで、記憶力に影響が出ていることが原因です。
放置しておくと認知症となり、一気に進行してしまう可能性があるため、日々の生活で対策することが大切です。
そこでこの記事では、認知症が進行する原因を知りたい方に向けて、以下の内容を解説します。
- 年代別の認知症の割合
- 認知症が一気に進む原因
- タイプ別の進行スピードの違い
- 認知症の進行を遅くする方法
日常生活に取り入れやすい対策を紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
認知症の割合を年代別に解説
65歳以上の高齢者が「どれくらい認知症にかかっているか」は、以下のグラフのとおりです。
引用元:認知症施策の総合的な推進について(参考資料)|厚生労働省老健局
定年を迎えた65~69歳時点では1.5%ですが、年齢とともに増加し90歳以上では2~3人に1人が認知症にかかっていることがわかります。どの年代でも女性のほうが認知症を発症する割合が多く、とくに対策が必要です。
なお、このデータのなかには「軽度認知障害」も含まれています。軽度認知障害とは、物忘れをしてしまうものの日常生活が問題なく送れる状態のことを指します。認知症に進行するケースもあれば、正常な状態に戻ることもあるのが特徴です。
そのため、軽度認知障害のうちに脳のトレーニングなどで対策をすれば、認知症を発症する可能性を下げられます。
認知症が一気に進む原因5選
認知症が一気に進んでしまう原因は、以下の5つがあげられます。
- 脳への刺激が足りていない
- 環境に大きな変化があった
- 過剰なストレスを感じている
- 失敗を責められた
- 自由に行動できない
ご自身にあてはまる項目がないか、確認しながらお読みください。
1. 脳への刺激が足りていない
脳へ刺激を与える機会が少なくなると、認知症が一気に進んでしまうことがあります。外出しなくなったり他人との関わりがなくなったりすると、五感を活用したり相手の表情を読み取ったりする機会を失い、脳の働きが低下して老化につながるからです。
また、家族と同居したりサービス付き高齢者向け住宅に入居していたりして、料理や掃除などを自身で行っていない場合には注意が必要です。これまでこなしていた家事などをする機会がなくなることで、脳への刺激が減少してしまいます。
布を裁断して縫うなどの段取りを考えることが必要な裁縫をしたり、地域のコミュニティに参加したりして、脳へ刺激を与えられるようにすることが大切です。
2. 環境に大きな変化があった
引越しやパートナーとの死別など、不安や恐怖を感じる環境の変化は認知症が一気に進んでしまう原因の1つです。取り巻く環境をしっかり理解できないことで脳が混乱してしまい、どのように行動すべきかわからなくなることで認知機能が低下してしまいます。
また、病気やケガで入院を余儀なくされるケースがあるかもしれません。そのような際も、認知症が一気に進行してしまうきっかけとなります。
家事をしなくなったり自由に外出できなかったりする環境下では、脳への刺激が不足するからです。年齢を重ねてから引越しなどをする場合には、認知症への対策が必要です。
3. 過剰なストレスを感じている
日頃からストレスを感じている方は、認知症が進みやすい可能性があります。ストレスが原因で分泌される「コルチゾール」というホルモンが脳の「海馬」に悪影響を与えることがあるからです。
海馬では記憶力をコントロールしていて、悪影響を受けると以下のような症状があらわれると言われています。
- 記憶力が低下する
- 注意力が散漫になる
- 感情のコントロールができなくなる など
家族とのケンカや友人とのトラブルなど、大きなストレスがかかっている場合には、一気に認知症が進む可能性があるので注意が必要です。
4. 失敗を責められた
認知症が一気に進む原因の1つとして「失敗を責められる」ことがあげられます。身近な家族や友人などから「〇〇しないでって言ったでしょう」などと、責められることで自尊心が傷ついてしまうからです。
「同じことをするとまた怒られるかもしれない」と不安に思い行動への意欲が低下すると、さらに認知症が進んでしまう可能性があります。
物忘れを防ぐためには、約束をカレンダーに書き込んだり、聞いたことはメモを取ったりすることが有効です。また、家族などの身近な人にお願いして、イベント前に連絡してもらうようにするのもおすすめです。
5. 自由に行動できない
たとえば病気やケガが原因で入院すると「思うように動けない」「やりたいことができない」など、自由に生活できないことに不満を感じるでしょう。行動に制限されると意欲が低下してしまい、認知症が一気に進む原因となります。
入院となった場合には、家族などに付き添いをお願いして「近隣を散歩する」など、自由に動ける機会を設けられるように工夫することが大切です。ご自身で考えて行動する機会を設け、脳への刺激が不足しないようにしましょう。
なお、認知症になりやすい人には共通した特徴があります。詳しく知りたい方は、関連記事「【要注意】認知症になりやすい人の特徴11選!今日からできる防止策もあわせて紹介」にて、チェックしてみてください。
認知症の進行スピードの違いを4タイプ別に紹介
認知症には4つのタイプがあり、発症のきっかけやあらわれる症状に違いがあります。ここでは、認知症のタイプ別に進行スピードの違いを紹介します。
- アルツハイマー型認知症
- レビー小体型認知症
- 脳血管性認知症
- 前頭側頭型認知症
それぞれの特徴とあわせて確認してみましょう。
1. アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、進行スピードがゆっくりなことが多いのが特徴です。初期症状は「物忘れ」で、日常生活には支障がないことがほとんどです。とはいえ、進行すると過去の経験がおぼつかなくなったり、暗算ができなくなったりします。
そのため、初期症状があらわれたら早めに治療を開始することが大切です。物忘れを「加齢が原因」だと決めつけてしまうと、治療の開始が遅くなり、認知症が一気に進んでしまうことがあります。
年齢を重ねて物忘れの症状が出現した場合には、一度病院で検査してみると安心です。
2. レビー小体型認知症
レビー小体型認知症の場合、徐々に症状が悪くなっていきます。その日によって調子の良し悪しが異なるため、進行度合いを確認しにくい特徴があります。ただし、アルツハイマー型認知症よりも進行スピードは速いです。
症状が進行すると1人で歩くことが難しくなったり、さまざまな動作がゆっくりになったりします。脳の神経伝達物質であるドパミンが減少することが原因でパーキンソン症状があらわれ、筋肉が固くなってしまうからです。
また、物を飲み込む能力が失われるため、誤嚥性肺炎にかかるリスクが高くなります。レビー小体型認知症を完治する方法はないものの、薬物治療などで進行スピードを遅くすることは可能です。
3. 脳血管性認知症
脳血管疾患が原因で、認知症を引き起こすことがあります。脳血管の障害が起こるたびに進行するので、一気に症状が進んだと感じることもあるでしょう。
障害が起きた脳の場所により、会話ができなくなったり体に麻痺が生じたりと、個人によって異なる症状があらわれるのが特徴です。初めのうちは「計画を立てて行動する」「意欲的に活動する」ことが困難になり、最終的には認知障害が進行して常に介護が必要になります。
脳血管疾患は生活習慣をあらためることで予防可能です。適度な運動やバランスの良い食事を心がけましょう。
4. 前頭側頭型認知症
以前とは「人が変わった」ような態度や行動を取るケースの多くは、前頭側頭型認知症に該当します。症状が少しずつ進むにつれて、気力や関心などがなくなるのが特徴です。
初期症状では、社会のルールが守れなくなり「信号無視」や「万引き」などの行為をしてしまいます。また、ルール違反する行動を抑制しようとした周囲の人に手を上げてしまうこともあるでしょう。
脳の「前頭葉」や「側頭葉前方」が委縮してしまい、感情をコントロールするのが難しくなることで社会のルールが守れなくなります。治療法は確立されていないものの、症状を緩和する対策は取れます。一気に進行することを防ぐためには、病院で適切な治療を受けることが大切です。
認知症が一気に進むのを防ぐ5つの方法
認知症の進行を防ぐためには、以下の5つの方法を実践してみるのがおすすめです。
- 適度に運動する
- 生活リズムを整える
- バランスの取れた食生活
- 五感が刺激される脳トレを行う
- 社会との接点を持つ
1つずつ解説するので、日常生活にぜひ取り入れてみてください。
1. 適度に運動する
認知機能を維持するためには、有酸素運動が効果的です。脳への血の巡りが良くなるため、ウォーキングや体操などを積極的に行いましょう。
とはいえ、無理をするとケガをしてしまう可能性があります。日頃からの運動習慣がない方は、急にランニングやエアロビクスなどを始めるのは避けてください。
また認知症が一気に進まないようにするには、運動を継続することが重要です。毎日10分でも続けられる運動から始めましょう。
シニア世代におすすめの運動が知りたい方は、関連記事「【お手軽】高齢者におすすめの運動5選!運動時間の目安や注意点も紹介」がおすすめです。運動時間の目安についても解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
2. 生活リズムを整える
起床から就寝までの時間は、ある程度決めておくことが大切です。生活リズムが崩れると生活習慣病を引き起こし、認知症の進行を速めてしまうことがあります。
寝つきが悪い方は、午前中に太陽光を浴びることを心がけましょう。日光浴をすることで幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌量が増えます。すると睡眠ホルモンの「メラトニン」も分泌量が増加し、寝つきが良くなります。
午前中に外で体を動かし太陽光を浴びる習慣をつけられると、夜は自然と眠くなり規則正しい生活リズムを整えられるでしょう。
3. バランスの取れた食生活
食生活が乱れてしまうと、生活習慣病にかかるリスクが高まります。生活習慣病に該当する「高血圧」や「糖尿病」にかかってしまうと、アルツハイマー型認知症の原因である「アミロイドβ」の分解がうまくできなくなる可能性があるからです。
アルツハイマー型認知症は、脳にアミロイドβというたんぱく質が溜まることで症状が進行するので、予防するためには食事への配慮が大切です。
青魚に含まれる不飽和脂肪酸や緑茶に含まれるカテキンなどの成分は、アミロイドβの蓄積を防ぐのに効果的だと言われています。積極的に摂取し、認知症の進行を予防しましょう。
4. 五感が刺激される脳トレを行う
「物忘れ」などの認知症の初期症状を放置すると、一気に進んでしまう可能性があります。そのため脳への刺激が足りていないと感じる方は、五感が刺激できる以下のようなトレーニングを日常生活に取り入れることをおすすめします。
- 習字
- 塗り絵
- 陶芸
- パズル など
1回あたりに取り組む時間が短かくても問題ないので、認知機能を維持するためには継続して取り組むことが大切です。
なお家事を通して認知症予防に取り組みたい方は、料理やお菓子作りなどでもいいでしょう。楽しみながらできる脳トレで、脳を使う回数を増やせるように心がけてください。
5. 社会との接点を持つ
家族や地域の人との交流は脳に大きな刺激を与えてくれるため、認知症が一気に進むのを防ぐには効果的な手段です。定期的に家族と食事したり、公民館で開催しているサークルに参加したりして、社会との関わりがなくならないようにしましょう。
とはいえ、家族が遠方に住んでいたり、地域で開催されているサークルには興味がなかったりする方がいるかもしれません。そのような方は、働くことで認知症を予防してみてはいかがでしょうか。
うぇるねすではマンション管理員として清掃や受付業務をすることで、マンションに住む人や働く仲間と自然とコミュニケーションが取れます。適度に体を動かしながら働けるため、生活リズムが整うこともメリットです。働くことで認知症の進行を防ぐことに魅力を感じた方は、ぜひお気軽に「株式会社うぇるねす」までお問い合わせください。
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