80歳からの生き方を充実させる方法5選!生活の実態や支障を感じるポイントを解説
「80歳になっても人生を楽しむためには何が大切なのかな?」
「80歳以降の生活のイメージが湧かず不安」
「80歳になっても健康でいるためにできることを知りたい」
80歳以降は身体の衰えが顕著になるため、自立的な生活が徐々に難しくなってきます。80歳からの生活を充実させるには、早いうちから「健康な身体作りに取り組む」などの準備を進めておくことが大切です。
そこでこの記事では、80歳からの生き方について以下の内容を解説します。
- 80歳からの生き方を考えるポイント
- 80歳から日常生活で支障を感じるポイント
- 80歳からの生活を充実させるためのポイント
これから80歳を迎える方にとって、今から準備を始められる内容を紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。
80歳からの生き方を考える4つのポイント
充実した生活を送るには、80歳からの生活を具体的にイメージしておくことが大切です。こちらでは80歳からの生き方を考える4つのポイントを解説します。
- 世帯構成
- 就業率
- 健康寿命
- 生きがい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 世帯構成
「令和4年度高齢社会白書」によると、高齢者がいる世帯は28.8%が一人暮らし、32.3%が夫婦のみ世帯です。65歳以上の一人暮らしの方の男女別割合は、男性が15.0%、女性が22.1%です。
一人暮らしの高齢者の増加は、誰にも看取られることなく亡くなる「孤立死」の問題の原因になっています。2022年の東京23区での孤立死は4,238件あり、10年前と比べて1.6倍に増加しています。
高齢者の一人暮らしが増えている現在、別居している家族と頻繁に連絡をとることや、地域の方との関わりを増やすなどの対策が必要になるでしょう。
2. 就業率
75歳以上の就業率は「令和4年度高齢社会白書」によると10.5%です。年齢が上がるにつれて就業率は低下する傾向にあるため、80歳以上では10.5%よりも少ないと考えられます。
各年代の就業率は、以下の表のとおりです。
2021年 | 2016年 | 2011年 | |
75歳以上 | 10.5% | 8.7% | 8.4% |
70~74歳 | 32.6% | 25.0% | 22.8% |
65~69歳 | 50.3% | 42.8% | 36.2% |
75歳以上の就業率は、わずかながらも上昇傾向です。他の年代に比べて上昇幅は少ないものの、10年で1%増加しています。仕事は生活費を稼ぐだけではなく、社会とのつながりを保つ上でも大切です。
他者との接点を作るために、短い時間であっても働くことを検討してみるのをおすすめします。
3. 健康寿命
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指します。「令和4年度高齢社会白書」によると、健康寿命は72〜75歳であるため、80歳以上になると生活に制限が多くなることが想定されます。
2019年時点の健康寿命と平均寿命は、以下の表のとおりです。
男性 | 女性 | |
健康寿命 | 72.68歳 | 75.38歳 |
平均寿命 | 81.41歳 | 87.45歳 |
健康寿命と平均寿命の差は男性が8.73年、女性が12.07年です。つまり、8〜12年程度は、自立的な生活が困難になります。
健康寿命を伸ばす方法は関連記事「【今日からできる】健康寿命を延ばす方法10選【もしもの時の備えも紹介】」で詳しく解説しています。すぐに実践できる方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
自立して生活できなくなれば、介護サービスの利用や家族の助けを得ることを考えなければなりません。厚生労働省「介護給付費等実態統計月報」によると、80歳を超えると26.4%の方が、85歳を超えると59.8%の方が要介護認定を受けています。
80歳を超えると介護をする配偶者や子どもも高齢化しているため、家族の助けを得ることが困難です。80歳代を充実して過ごすには、なるべく長く健康寿命を伸ばすことが大切です。
4. 生きがい
高齢者にとって「生きがい」は、認知症予防のために大切です。令和4年度の内閣府「高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」によると「生きがいを感じる程度」との問いに「十分感じている」「多少感じている」と回答した方は、75歳以上で67~68%です。
男女・年齢別の割合は、以下の表を確認してみてください。
男性 | 女性 | |
75歳以上 | 67.5% | 68.3% |
65~74歳 | 77.1% | 76.7% |
65歳以上 | 73.1% | 71.6% |
生きがいを感じる割合は、年齢と共に低下しています。生きがいを感じるには、社会参加や地域とのつながりづくりが大切です。60〜70代のうちに、趣味や仕事などを通して人との付き合いを広げておくと良いでしょう。
生きがいの見つけ方は関連記事の「【保存版】高齢者の生きがいの見つけ方を解説!重視すべきポイントや重要性を紹介」で詳しく解説しています。張り合いのある生活を送るためのヒントを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
80歳から日常生活で支障を感じるポイント5選
80歳を超えると、日常生活を送る上で支障を感じることが多くなります。こちらでは、生命保険文化センターの「ライフマネジメントに関する高齢者の意識調査」を元に、高齢者が日常生活で支障を感じる5つのポイントを解説します。
- 日用品の買い物
- バスや電車を使った一人での外出
- 預貯金の引き出し
- 年金などの書類作成
- 友達宅への訪問
一つひとつ見ていきましょう。
1. 日用品の買い物
日用品の買い物は、生活をする上で欠かせません。80歳を超えると10%以上の方が、日用品の買い物に支障が出ると回答しています。年齢別の割合は、以下の表のとおりです。
年齢 | 割合 |
80~84歳 | 9.9% |
85~89歳 | 17.4% |
90歳以上 | 54.3% |
買い物に支障が出ると回答している方は80歳代前半では10%程度ですが、後半では7%以上増加し、90歳代になると半数以上になります。
一人で買い物ができない場合、家族や宅配サービスなどに頼らなければなりません。特に一人暮らしの方は、日用品の買い物の方法を考えておくことが重要です。
2. バスや電車を使った一人での外出
高齢になると車の運転は危険が伴うため、外出には公共交通機関の利用が欠かせません。バスや電車などの公共交通機関を使った一人での外出に支障が出る方は、80歳代で17〜30%程度です。
年齢別の割合は、以下の表を確認してみてください。
年齢 | 割合 |
80~84歳 | 16.9% |
85~89歳 | 30.3% |
90歳以上 | 60.9% |
バスや電車を使った外出に支障が出ると回答した方は、80歳代前半では16.9%ですが、80歳代後半になると倍の30.3%まで増加します。
公共交通機関を一人で利用できないと、外出が減り身体を動かす機会が少なくなってしまいます。家族や友人の助けを借りるなど、80歳を過ぎてからの移動方法について考えておくと良いでしょう。
3. 預貯金の引き出し
預貯金の引き出しに支障が出ると、自身でお金の管理ができなくなります。預貯金の引き出しに支障が出ると回答した方の割合は、以下の表のとおりです。
年齢 | 割合 |
80~84歳 | 10.3% |
85~89歳 | 18.2% |
90歳以上 | 56.5% |
80歳代では10~20%程度の方が預貯金の引き出しに支障がでています。さらに、90歳代になると半数以上の方が自身でお金の管理が困難になります。90歳を超えてからは、お金の管理を家族に任せるなどの方法を考える必要があるでしょう。
4. 年金などの書類作成
書類作成は、目が悪くなるなどの身体の衰えと共に困難になります。年金などの書類が書けないと回答した割合は、以下の表のとおりです。
年齢 | 割合 |
80~84歳 | 12.8% |
85~89歳 | 17.4% |
90歳以上 | 30.4% |
80歳代後半では、預貯金や買い物に支障があると回答した方とほぼ同割合の17.4%です。90歳代では30%程度と他の項目に比べれば割合は少ないものの、多くの方にとって支障があることがわかります。
書類作成は家族に頼むか、内容によっては専門の士業の方への依頼が可能です。
5. 友達宅への訪問
友人宅への訪問に支障が出ると、会話や身体を動かす機会が少なくなります。友達の家を訪ねることに支障があると回答した方は、以下の表のとおりです。
年齢 | 割合 |
80~84歳 | 40.9% |
85~89歳 | 53.0% |
90歳以上 | 78.3% |
友人宅への訪問に支障が出ると回答した方は、80歳代前半で40%程度、後半になると50%を超えます。支障が出る理由は明らかにされていませんが、交通面や人との交流が億劫になるなどが考えられます。
友人関係の維持は、健康や生きがいの面から大切です。身近な地域の中で、積極的に友人を作っておくと良いでしょう
80歳からの生き方を充実させるための5つのポイント
80歳からの生き方を充実させるには、70歳代のうちにできることがあります。こちらでは、80歳からの生き方を充実させるための5つのポイントを解説します。
- バランスの良い食事を摂る
- 体を動かす
- 他者との交流を持つ
- 定期的に検診を受ける
- 住宅環境を整える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. バランスの良い食事を摂る
健康な身体を維持するためには、栄養バランスの良い食事を摂る心がけが大切です。具体的には、以下の8点に注意しましょう。
- 食塩の摂取を減らす(男性7.5g、女性6.5g)
- 野菜や果物から食物繊維を多く摂取する
- 大豆製品を多く摂取する
- 魚を多く摂取する
- 牛、豚などの赤肉、加工肉の多量の摂取を控える
- 砂糖や人工甘味料が添加された飲料を控える
- 年齢に応じた適量の脂質や乳製品、タンパク質を摂取をする
- 多様な食品の摂取を心がける
また、過剰な飲酒を控えることも必要です。過剰な飲酒をすると、がんや循環器病などのリスクが増加します。日本酒なら、1日あたり1合程度を目安にすると良いでしょう。
2. 体を動かす
足腰の筋力が弱まらないように、適度な運動が必要です。身体を良く動かす人は、がんや循環器秒のリスクが低下します。
具体的には、歩行かそれ以上の強度の運動を1日40分行うと良いとされています。買い物に出かけたりや散歩したりするなど、無理のない範囲で身体を動かすことを心がけましょう。
3. 他者との交流を持つ
他者との交流などの社会とのつながりは、循環器病や2型糖尿病リスクが低下すると言われています。また他人とのコミュニケーションは、脳を活性化させ認知症の予防につながります。
他者との交流が増えると「会う約束をした日」「交通手段」など記憶する脳の機能を使うためです。他者との交流を持つには、以下のような方法があります。
- 同居していない家族と連絡を取る頻度を増やす
- 高齢者サロンに参加する
- ボランティア活動に参加する
- 趣味の会に参加する
- 身体に無理のない範囲で仕事をする
人との交流の機会を持つ方法は数多くありますが、無理に人と交流しようとする必要はありません。
苦手な人との交流によってストレスや不安を抱えることは、認知症発症要因になるためです。自分に合った方法や頻度で、他者との関わる機会を作ると良いでしょう。
他者との交流を持つ効果は、関連記事の「【必見】高齢者が人との交流で得られる効果5選!おすすめな趣味・習い事も紹介」で詳しく紹介しています。人づきあいが苦手な方であっても無理なく交流するためのコツを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
4. 定期的に検診を受ける
会社を退職した後は、定期的な検診を受けていない方が多くいます。病気の早期発見・治療につながるため、定期的な検診は大切です。後期高齢者向けの健康診断は「後期高齢者健康診査」を利用できます。「後期高齢者健康診査」は市町村によって内容が異なるため、お住まいの自治体に確認してみてください。
また歯周病を予防するため、定期的な歯科健診も大切です。歯周病があると、2型糖尿病のリスクが増加すると言われています。健康な身体を維持するために、なるべく早い年齢から定期的な検診を受けるようにしましょう。
5. 住宅環境を整える
80歳を超えると足腰が不自由になるため「廊下に手すりをつける」「段差をバリアフリーにする」など、住宅の環境整備を行っておくと良いでしょう。年をとってから骨折や捻挫をすると、治療の期間身体を動かせなくなるため、筋力が急速に落ちてしまいます。
住宅改修を行う場合は「高齢者住宅改修費用助成制度」が活用できます。助成を受けるには「要介護」または「要支援」の介護認定を受けていることが条件です。
支給限度基準額は20万円で、工事費用の最大9割の助成を受けられます。例えば、20万円の工事であれば、自己負担額2万円で行えます。
最も多くの時間を過ごす家の快適さは、生活のしやすさに直結するため重要なポイントです。早いうちから、身体が動かなくなってきても暮らしやすいように改修しておくと良いでしょう。
充実した80歳代を送るためには働くのがおすすめ
身体が動くうちは、無理のない範囲で働くことがおすすめです。就労には、以下のメリットがあります。
- 生活にメリハリがつく
- 適度に身体を動かせる
- 人との交流がある
働き始めると、外出する必要があるため生活にメリハリがつきます。毎日家に居てやることがないと、身体を動かす機会が少なくなり脳が活性化しません。
また、仕事をしていると自然に友人や知人ができるため、人との交流機会を作る効果もあります。週数日、短い時間であっても外で働くことは、健康の増進や人とのつながり作りの面で、80歳からの生活を充実させてくれるでしょう。
高齢になってからできる仕事については、関連記事の「【人気】おばあちゃんでもできる仕事8選!高齢者に向いている求人の探し方も紹介」で詳しく紹介しています。具体的な仕事や探し方を解説しているので、参考にしてみてください。
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